教職員・学生・院生を排除した「新大学構想」を撤回し

都立4大学の自主的・民主的改革をもとめる要請書


東京都知事    石原慎太郎 殿
東京都議会議長  内田 茂  殿


[ 要請趣旨 ]
 石原慎太郎東京都知事は 2003年8月1日の記者会見で、東京都がそれまで都 立4大学(都立大学、都立短期大学、都立科学技術大学、都立保健科学大学)と 協議してきた大学改革を突然覆し、一方的に「新しい都立の大学の構想について」 を公表し、「都立4大学を廃止」して2005年4月に「新大学を設立」するとの方 針を発表しました。
 石原都知事は、「設置者権限」を振りかざし、大学と教職員、学生、院生の意 思を無視して「新大学」構想をおしすすめています。「新大学」構想は、実は都 立4大学を基盤とするものでありながら「新大学設立」と偽り、「都立大学条例」 をはじめとする関連法規に照らしても重大な疑義があるものです。
 また、東京都大学管理本部は、都立4大学の教員に「任期制・年俸制」の導入 を検討しています。このような制度が導入されれば、教員は何年かごとの首切り の恐怖にさらされ、教職員は都財政を口実とする給料ダウンを毎年迫られるおそ れすらあります。
 教職員を排除して、強権的な手法で大学の将来を行政が一方的に決定すること は、都民・国民のための大学教育を破壊するものであり、国民の負託に応える大 学改革とは無縁なものです。現にこうした「新大学構想」には、都立大総長・同 大学評議会をはじめ4大学の大多数の教職員・学生・院生が反対しています。
 私たちは、大学の自治・学問の自由、都民・国民のための大学教育を守り発展 させ、教職員の権利・労働条件を確保するために、石原東京都知事および内田東 京都議会議長に対し、以下の3点を要請するものです。

[ 要請事項 ]
 1.都立4大学の教育、研究の継承を確認し、強権的「廃止」を撤回すること。
 2.都立4大学の教職員を排除した東京都大学管理本部による一方的な「新大 学設置」を中止すること。
 3.都立4大学の意思を尊重し、大学改革を自主的・民主的に進めること。

2004年  月  日
     氏    名                  住    所            
   
   
   
   
   

署名呼びかけ団体: 東京地区大学教職員組合協議会/東京地区私立 大学教職員組合連合/全国大学高専教職員組合関東甲信越地区協議会/日本科学 者会議東京支部/全国大学院生協議会/東京都立大学・短期大学教職員組合/東 京地方労働組合評議会

連絡先:都大教(〒113-0033 文京区湯島 1-5-45  東京医科歯科大学教職員組合内 TEL 03-5804-7536
FAX 03-5804-7557  E-mail dakose@t3.rim.or.jp)/東京私大教連 (〒 169-0075 新宿区高田馬場 2-5-23
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