第８回　新大学設立本部経営準備室運営会議　議事要録

日　　時　　平成１６年１１月９日（火）午前10時～正午

場　　所　　都庁第二本庁舎３１階　特別会議室　２１

出席委員　　村山新大学設立本部長、高橋経営準備室長、西澤委員

　　　　　　高見委員、藤井委員

　　　　　　茂木委員、石島委員、米本委員、石渡委員

ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰ　前田都市教養学部長予定者、井上都市環境学部長予定者

事務局等　　（管理部）三橋管理部長、紺野参事、大﨑参事、宝月参事、宮下参事

　　　　　　　　　　　醍醐参事、泉水副参事、室井副参事、池上副参事、宇井課長、

山巻副参事、菊澤副参事、江川課長、宮原副参事

配布資料

１　　　平成16年第4回東京都議会定例会提出予定案件の概要

２　　　第1回東京都公立大学法人評価委員会委員の議事概要

３　　　公立大学法人首都大学東京の定款（案）の概要について

４－１　教員役職員の任用方針について（案）

４－２　法人設立当初の教育研究審議会の運営について（案）

５　　　中期目標素案（たたき台）（別添）

６　　　産業技術大学院の設置について（案）

７　　　教育の改善に資する研究費（第二次配分）について（案）

８　　　法人の損害保険の設定について（案）

９　　　新潟県中越地震の被災者に対する授業料の減免について（案）

議　　事

（●は質問や意見、○は質問に対する回答）

１　平成16年第4回東京都議会定例会提出予定案件の概要

　　資料１について、宮下参事が報告。以下の質疑があった。

　●　譲渡等を行うのに知事の認可が必要な法人の財産は、２億円以上となっているが、何か根拠があるのか。

　○　都における議会の議決を要する基準と同様となっている。なお、譲渡や担保に供する予定はない。

２　第1回東京都公立大学法人評価委員会委員の議事概要

　　資料２について、宮下参事が報告。

３　公立大学法人首都大学東京の定款（案）の概要について

　　資料３について、泉水副参事が説明。案について承認された。主な質疑、意見は以下のとおり。

　●　教育研究審議会の構成員だが、地方独立行政法人法第77条では、「学長、学部長、その他の者」となっているが、定款は「学長、学長以外の副理事長、理事及び学長の指名する教育研究組織の長」となっており、法律と異なっている。文部科学省とのすり合わせはどのようになっているのか。

　○　具体的には、事務局長、副学長、学部長等であり、文部科学省との協議もすんでおり、内容的にも法律と変わらない。

　●　学長以外の副理事長というのは事務局長のことであり、教育研究審議会に経営の代表が入っているのは賛成しがたい。「学長の指名する教育研究組織の長」というのはすべての学部長を指すのか。大学院部局化後は、研究科長が入るのか。

○　部局化後は全ての研究科長が入ると想定している。「学長の指名する・・・」は、学長が決めるということ。

●　各センター長も教育研究審議会の構成員に入っているのか。

○　そのとおり。

●　自動的に構成員になるということか。

○　定款の委任を受けた規程の中で決めていくということである。

●　事務局長を構成員に入れる狙いは何か。

○　教育研究審議会の審議事項には予算が関係するものもある。事務局側から具体的な助言ができる。

●　今回のこの議題は案か。

○　議会に提案する案。文部科学省等と協議済みである。変えるつもりはない。報告事項ではなくて、議題ではあるが、この案で了解していただきたいということである。

○　同意して欲しいということであろう。賛否両論の意見を承る。事務局長が構成員となっているのは、経営からの人が一人いた方がいいという趣旨。多数決でやるとご理解いただいた上で、ご意見もらいたい。

●　意見の対決がある場合、場外で説明して納得し合うという方法もある。

●　役員会相当のものを置かない中では、何らかの調整機能を持たせるには、双方が互いに参加するしかない。大学は、教員サイドのみでなく、事務局と一緒になって運営していく必要があるのだから、この運営方法しかないと考える。

●　両会議はたすきがけの構造になっている。それぞれが主体であればよいと考えている。

●　結果としては、この組織でよいと思っている。文部科学省との調整でも、一定の教員の人事に関する事項については、経営審議会は教育研究審議会に、あらかじめ意見を聴くということが入った。相手方が構成員となっていないと、意見を聴くことができないのではないか。むしろ入った方がよい。これまでは、教授会にオブザーバーとして事務方が入っていたが、発言権はあっても決定権はなかった。それが変わるわけであるから、教員側には違和感はあると思う。どうやって割り切っていくかというと、学長がリーダーシップを発揮していくのだろう。

●　この案で賛成である。むしろ事務局長は入らなければならないと考える。どの程度調整機能をもたせることができるか。通常部外者が入るとなかなか意見を言うことができないことが多い。事務局長には熟達した方を配置すべきである。

●　この案に賛成である。何かを審議する際、その場に精通した同じ局面ばかりでなく異局面の人を入れた方がよい。

●　これに関しては、今までの流れからしてこの案でいく。透明性を確保することが重要。また、外部への説明責任を果たしていく必要がある。なお、実際上のパイプを持つことが重要。運用面で配慮していただきたい。教員側に不満が出るだろうから、配慮する必要がある。うまくいかなければ修正すればよい。

●　やむを得ない。現状、完全な信頼関係持っていないから、配慮する必要がある。この案でいくしかないと考える。

●　もともと役員会をおくべきと考えていた。また、人事委員会の主宰者が事務局の中枢を占める事務局長となるのは、疑義があると言わざるをえない。

○　事務局長は大変だ。都議会、都庁、学生、教員を相手にしていかなければならない。本件はよろしければ、これで承認いただきたい。

４　教員役職員の任用方針・法人設立当初の教育研究審議会の運営について

　　資料４－１について、宮下参事より説明。主な質疑は以下のとおり。

　●　資料４－１の左側の一番下の部分だが、再任はあるのか。

　○　再任を妨げるものではない。

●　基礎教育センター長、図書情報センター長が入っていないのは何故か。

　○　入る。兼務をかけるものだけを出している。

　　資料４－２について、宮下参事より説明。主な質疑・意見は以下のとおり。

　●　学長、事務局長の代理にはどういう人を想定しているのか。

　○　部長級を想定。

　○　学長の代理をどうするか、別途示したいが、今具体的にはない。

５　中期目標素案（たたき台）について

　　資料５について、池上副参事が説明。主な質疑は以下のとおり。

●　10頁（１）のところ、基本的学術を深める、というところをきちんと書く必要がある。２頁一行目の「教員間の競争原理の導入」は削っていただきたい。一体となって大学間競争に挑んでいかなければならない。内部で競争している場合ではない。

　●　同様の意見である。都市教養の立場から、縦軸の基礎研究の部分が弱いと考える。

　○　大変大事な点を指摘いただいた。

　○　たたき台であるので、できれば大学ごとにとりまとめて意見をいただきたい。

　●　３頁の「基本理念」の部分は、全てに影響を与える。議題をテーマという言い方はおかしい。明解な文章にしていただきたい。

　●　都が管理する大学だから都のニーズが第一になる。一方で産学協働は産に役に立つと同時に学についてもそれに見合うものを生み出す必要がある。

これらを全て盛り込んで、いい中期目標を作っていただきたい。

６　産業技術大学院について

　資料６について、宇井課長が説明。案について承認された。主な質疑・意見は次のとおり。

要望事項ということになるが、創造技術（仮称）コースについては、各分野によってノウハウがかなり違うため、すべて網羅することはできない。いくつかの分野を核として進めていくようにする必要がある。
ＩＴコースについては、ファジーなどの理論分野も入れて欲しい。
できれば、首都大学東京とは独立した組織とした方が良い。
首都大学東京とは別に運営していくのか。

その方向で検討している。

教員などの人選もよく考えて頂きたい。
また、内容について、ものづくり大学など他の教育機関などとオーバーラップする部分が多くなると考えられるので、学生の卒業後のことも含めて、当大学院の位置づけを明確にしておく必要がある。
設置にあたっては、ノウハウ、それも体系化されたノウハウが必要だ。現在、プロジェクトマネージャーの不足が言われているので、その育成が急務である。

７　教育の改善に資する研究費（第二次配分）について

　資料７について、室井副参事が説明。案について承認された。主な質疑・意見は次のとおり。

研究費配分委員会の開催はなかったが。

運営委員会メンバーと委員会メンバーは同じであるので、この会議の場でこの件について御議論いただきたい。

結果をくつがえすつもりはないが、このようなやり方は今後問題になってくる。今後のスケジュールについてしらせて欲しい。

来年度の研究費については、経営審議室運営会議において決めていきたい。

例えば、外国書籍の購入は真っ先に問題となる。そういったことについても配慮して頂きたい。
研究文献について言えば、最大４割が重複購入しているという調査結果もある。図書館がキーとなってくるが、実際にどの程度重複しているかわからないと今後とも購入経費がかさんでいくこととなる。
図書については、重複して持っていないと現実的に研究が回らない部分もある。最低限の資料を（各研究者は）持っておく必要がある。
経費的な基礎代謝量が研究費が下回っている。コピー代などで消えしまい、図書購入まで回ってこない状況にあるのではだめだ。（その意味で）研究費の５割を競争的な配分で充てるのはやりすぎだと思う。
図書問題などは個別の議論にして、その結果を当会議に上げていく必要がある。

８　損害保険の設定について

資料８について、室井副参事が説明。案について承認された。主な質疑・意見は次のとおり。

学生が実験などで死亡したケースがある。
某大学で死亡事故があり、保険でカバーしきれないとのことで、いろいろと対応したことがある。
例えば、感染症などの学生保険があるが、大学に責任がある部分では保険でカバーしていくということで良いか？

現場でのリスク調査などで要望を聞いていきたい。

大学としてカバーしていくようお願いします。

９　新潟県中越地震の被災者に対する授業料の減免について

　資料９について、宮原副参事が説明した。

１０　その他

英語教育の業務委託について、今年度コンペ方式により選定・契約する業者と新年度に法人が契約を締結する方針について、承認された。

次回日程は１２月２０日　１０：００～１２：００　を予定。

　以　上