評議会見解に係る人文学部意見表明 東京都立大学評議会は、2004年1月27日の臨時会議において 「<見解と要請> 新大学の教育課程編成等に係る責任と権限について―新大学計画の問題点と要望―」 をまとめ、 現在準備過程にある新大学計画に関する重大な問題点を指摘するとともに、 その改善を求めて東京都大学管理本部長、教学準備委員会座長、 新大学理事長予定者の三者に送付した。これは、 大学としての深い問題意識に裏打ちされた真摯な要望であり、 一部に誤解があるように徒に批判や反対をこととするものではない。 むしろ、それは、東京都による拙速かつ強引な設置準備体制、 および検討中の構想の異様な内容を深く憂え、 正常な協議過程への早急な復帰を求める篤実な呼びかけと言うべきであろう。 東京都は今こそ、設置者権限を徒に振り回すことなく、 評議会見解に示された大学の意見に虚心に耳を傾け、 実りある新大学の設立に向けて開かれた協議を再開すべきである。 どのように糊塗しようとも、現計画が、 新奇を衒うあまり大学の設置構想として看過し得ない欠陥を抱えていることは明らかであり、 事態がこのまま推移するなら、 設置者、 大学双方にとって取り返しのつかない損失を招く恐れが大きいからである。 我々は、この見解に示された深い懸念を共有し、評議会の衷心からの要請に満腔の支持を表明する。 それとともに、 東京都が、設置者としての社会的責任を自覚して頑なな態度を改め、 そこに掲げられた4項目に関し誠意ある対応を示すことを強く求める。 以上 2004年2月12日 東京都立大学人文学部教授会 |