平成16年度東京都立の大学における傾斜的配分研究費募集要領

１　研究費の目的
東京都立の大学における傾斜的配分研究費（以下「本研究費」という。）は、平成１７年４月開校予定の首都大学東京（以下「新大学」という。）の理念に合致した研究のうち、優れた研究能力を持つ研究者又は研究グループの特色ある研究を育成し、発展させることを目的とする。

２　研究費総額
　　３５０，０００，０００円

３　研究期間
　平成１６年７月上旬から平成１７年３月３１日まで　今回の研究費の対象は、１６年度で本研究費の執行を完了する研究課題とする。（継続研究を妨げるものではない。）

４　対象となる研究区分
　　本研究費の対象となる研究分野は、次の６分野とする。
(1) 特定重点研究
都市に関する研究領域、社会的要請の強い研究領域で、機動的かつ重点的に研究推進を図る研究。
(2) 学際的研究
既存の学問体系にとらわれず、創造的、革新的、学際的学問領域を創成する研究。
(3) 若手奨励研究
若手研究者が原則として１人で行う研究で、将来の発展性が期待できる萌芽的又は最先端分野の特色ある研究。
(4) 外部資金獲得に向けた研究
産学公連携を通し、社会貢献を図る新大学として、企業等からの外部資金の獲得奨励のため、外部資金研究費等を獲得できる研究。
(5) 知的財産取得、地場のベンチャー企業創出に向けた研究
知的財産の取得や地場のベンチャー企業創出に相応しい研究活動を奨励するため、知的財産の大学帰属を促進する研究、大学発ベンチャーを目指す研究。
(6) 上記以外で新大学の理念に合致した研究（基礎研究を含む）。

５　応募条件
(1) 東京都立の大学の常勤の教員に限る。
(2) 本研究費の交付を受けようとする者又は研究代表者（以下「申請者」という。）が申請すること。研究代表者は、その研究分担者を明示して申請すること。
(3) 東京都立の大学の学部及び研究科間で共同研究を実施する場合（以下「大学・学部間共同研究」という。）は、各大学、学部又は研究科（以下「各学部等」という。）ごとに代表者を定める。そのうち、一人を主代表者とする。
(4) 都立の大学以外の研究者を研究分担者として行う共同研究は、本研究費の応募対象としない。但し、研究分担者との雇用契約を伴わない研究はこの限りではない。
(5)「若手奨励研究」については、満年齢４０歳未満（平成１６年４月１日現在）とし、原則として個人による研究とする。なお、共同研究をする場合には、若手研究者同士であること。
(6) 同一研究課題で科学研究費補助金、公的な提案公募型研究の助成金等を受けていないこと。　　なお、今年度の科学研究費補助金を申請し採択の対象とならなかった研究課題については、申請可能である。
(7) 本研究費の性格上、新大学で今後の研究の発展に寄与することが求められるため、新大学に就任を予定していない教員は応募することができない。また、研究分担者となることもできない。
但し、新大学発足前の定年退職予定者などのうち、新大学の理念に賛同し、今後の新大学の発展に寄与する意思がある者であれば、応募することができる。

６　研究経費の積算
(1) 備品
金額は定価ではなく、購入予定金額で記入すること。その際、積算根拠となる見積書等の写しを必ず１部添付すること。パソコン関連機器の他、各大学及び学部で多数使用されている備品の購入計画は、学内の使用実績や現状を考慮した上で計画すること。また、現有備品が利用できない場合は、その理由を添付（様式任意）すること。備品の購入時期は原則として第３四半期までに納入すること。
(2) 旅費
海外旅費については、当該研究を進める上で現地調査が不可欠なものである場合に限る。申請者は、その事情を理由書（様式任意）に記載し、提出書類に添付すること。海外の研究者を招聘して行う共同研究において、海外研究員の旅費を支出する場合も同様である。

７　申請手続き
　　申請の際は、次のとおり申請手続きを行うこと。
(1) 提出書類
　　① 申請者から学長、学部長又は研究科長（以下「学部長等」という。）
申請書(様式１)
大学・学部間共同研究の場合は、各大学、学部等の配分額を定め申請すること。その際、全体の総額を明示し、他の大学、学部等の申請書の写しを添付すること。
　　②　学長及び学部長等から大学管理本部長（以下「本部長」という。）
　　　第一次審査大学総括表(様式２)及び申請書
　　　研究内容の記述に当たっては、分かりやすく簡潔にすること。
(2) 提出期限
　　①申請者から学長又は学部長等　　　　　　　平成１６年５月中旬
　　②学長及び学部長等から本部長　　　　　　　平成１６年６月４日（金）
(3) 提出先
大学管理本部管理部総務課経理係
(4) その他
本研究費の採択決定者は、決定通知後、１週間程度で研究計画調書(様式３)を大学管理本部へ提出することとなる。

８　審査方法
研究課題の客観的な評価を行うために、以下の審査体制で審査を行う。その審査結果に基づき、予算の範囲内において、本研究費の交付対象及びその交付額を決定する。なお、審査結果通知は各学長及び学部長等を通して各申請者に、平成１６年６月下旬（最終審査終了後）頃に、内示する予定である。
(1) 第一次審査
学長及び学部長等は、申請者から提出された申請書に基づき、別に定める審査指針に基づき、研究課題が公募対象とする研究区分に合致しているか等を審査する。必要に応じて、申請者にヒアリングを行う。また、研究課題ごとの経費内訳を確定したうえで、本部長に提出する。
(2) 第二次審査
研究費配分検討委員会の下に設置する研究費審査小委員会は、各大学及び学部等から提出された申請書等に基づき、専門分野ごとに第二次審査を行う。
(3) 第三次審査
研究費配分検討委員会は、予算の範囲内で最終審査を行い、採択案を決定する。

９　研究費の執行等
(1) 研究費の執行は、「東京都立の大学における研究交付金取扱規程」等によるものとする。
(2) 共通経費は、各大学、学部等において定めるところによる。
(3) 大学・学部間共同研究において、複数の大学にまたがる場合は、本研究費を各大学に配分するので、それぞれの大学において執行すること。
(4) 研究期間中に、研究代表者が当該研究を行うことが困難となり、当該研究を継続して行う必要がある場合は、他の共同研究者を代表者として選定し、各学長又は学部長等を経由したうえで、本部長に変更申請（様式任意）を提出し、承認を得ること。
(5) 年度終了後２ヶ月以内に研究経過報告を行う。また、研究経過報告とは別にその成果について公表するものとする。

10　公表方法及び公表時期
研究成果の公表は、「東京都立の大学における研究交付金取扱規程」による研究報告書とは別に、論文又は次の方法により行い、本部長に提出するものとする。
(1) 公表方法
　　①新大学のホームページにおける公表（研究概要）
　　②学会誌等専門的機関紙への掲載（又は著作物の刊行）
なお、掲載する際には、当該研究が本研究費により行われた旨を必ず明示すること。
(2) 公表時期
　　①ホームページにおける公表方法の詳細については、別途通知する。
　　②学会誌等への掲載（著作物の刊行）については、研究終了後、原則として１年以内に行うこととする。