オープンユニバーシティ
(旧称:エクステンション・センター)

略語:当初は「オープン」あるいは「エクステンション」 と呼ばれていたが,世界のオープンユニバーシティの略称と並んで, 「おーゆー」(OU)と呼ばれるようになってきた。短く発音すると「お湯」 のように聞こえてしまうので,必ず意識して長音で「おーゆー」と言うこと。

英語名:Open University

使用上の注意: 英語表記の頭文字を大文字にすると, イギリスのThe Open University (http://www.open.ac.uk/) という実在の大学 と勘違いされてしまうが, 大学管理本部案では,頭文字を大文字にして申請。 さらに「首都大学東京オープンユニバーシティ」が正式名称となるらしいが, 「首都大学」+「東京オープン」+「ユニバーシティ」と分割する人がでてくる ことが危惧されている。英語の場合はもっと悲惨で, The Open University, Tokyo Metropolitan University と2つの大学に誤解される。 なお,両者を of でつなぐ University of 〜の言い方は,〜の部分に 地名がくるという英語の決まりがあるので使えない(The Open University of Hong Kong, The Open University of Sri Lanka などは,正しい使い方)。 世界にはたくさんのお仲間の Open University があるので,その 仲間入りができた,とも考えられる(バングラディシュ,イスラエル,アラブ, インド,フィンランド,ホンコン,スリランカなどなど)。

説明:
◯ 「大都市における人間社会の理想像」を追求するため,大都市に生活する都民・職業人の生涯学習, リフレッシュ教育を支援し,新大学や東京都の施策に必要な分野の研究 を行い,新大学の教育(を行ったり,その成果を)都政・都民に還元する カルチャー・センター。
◎ 2004年6月7日時点での資料によると専任教員定員31名 (人文分野10名,経営・会計分野5名,身体・健康分野10名,日本語教育分野6名) となっている。
◯ 2004年3月29日の教学準備委員会では, オープンユニバーシティと改名された。
◯ 2004年5月20日の第3回経営準備室運営会議では,都心キャンパスとして 飯田橋の自治会館(仮称:平成17年5月竣工予定)に都心キャンパスを確保する という案が提示されたが,本当に使えるかどうかは未定。
特別な建物やキャンパスを用意するのではなく, すでにあるキャンパス(南大沢,日野,荒川,晴海)や都庁舎,都の研究機関等 (城南のナノテクセンターや産業技術大学院,北区の産業技術研究所, 江東区の環境科学研究所)を利用する。
◯ 東京都の職員研修所や他大学のエクステンション・センター, 東京都の博物館,美術館,試験研究機関との連携をし, 運営にあたっては,外部資金を積極的に導入し,自立的な運営を目指す (独立採算制への移行)。
継続学習機関として講座を提供するが,その中の柱は, (1) キャリアアップ・リカレント教育,(2) 一般向けの教養教育,(3) 学位 取得を目的とした継続教育(単位バンク等を活用した短期大学卒業者等への学位 授与),(4) 自治体等の研修支援となっている。
事業者等との連携・協働の拠点としての側面も持つ。すなわち, (1) 「首大」やUクラブと連携した中小企業向け講座を展開したり, (2) 講座受講生らによるサークル活動等を通したニーズ,シーズの集積, 新技術と事業者のマッチング,技術評価の機会の提供(よく分からない 表現が並ぶが,ようするに産業界との接点を2年目あたりから作るらしい。えっ?)。
◯ カリキュラムは,(1) 経営(会計)関係,(2) 身体・栄養関係, (3)人文系教養 としての文学や言語学,(4) 日本語教育までが,現都立4大学から移行させ られたメンバーの担当(都立大,科技大,保科大,短大の合わせて60人[2004年6 月時点])。
◯ どうやら「首大」の学部の先生や外部講師も含めてカリキュラムを作るらし い。
数値目標(2004年5月20日の第3回経営準備室運営会議)
平成17年度には合計150講座を開講し,受講者3,000名(延べ24,000人),平成18 年度には合計300講座を開講し,受講者5,500名(延べ44,000人),平成19年度に は合計500講座を開講し,受講者9,000名(延べ72,000人)を目指す (一年目だけは,受講者の少ない講義でもカットしない)。
◯ オープンユニバーシティの教員は, 新大学の大学院の授業を持つこともできるとされている(基礎教育センターの教員はできない)。
関連説明のポインタ: E-5  E-6  E-8  E-9 
蛇足情報:
・カルチャー・センターとして考えると,内容が極端にかたよっている (理系の科目がほとんどない,法学や社会学,心理学などもない)。 きちんと経営されている他のカルチャー・センターに対しての競争力はない ので,最初から将来性は危ぶまれている。不足する分野の講座は, 外部講師を雇う計画を立てるらしい(どれだけ資金を投入して本気でやるのか は不明)。趣味や娯楽が全くないカルチャー・センターでは人が集まらないだろ う。
・ようするに首大でリストラされた教員が張り付けられた一種の清算事業団である が,数値目標が設定されたところからその存続はますます危うくなった。 受講生がいないから削減するというのは,1年目だけはしないが,2年目以降は 行う方針。
産学共同のための場としたいと考えているようだが, その中のイメージには「企業二世向け経営講座」,「トップ経営者による連続講 義」などがあり,現大学の教員のでる幕はない
・単位バンク制度等を使って短大卒業者に学位取得を可能にするコースを 設計するらしいが,オープンユニバーシティでどのような学位を出せると 考えているのか,全く不明(大学卒業者には修士号を与えるコースも 考えているらしい)。最近ようやく分かってきたのだが,要するに 大学管理本部は大きな絵を描くだけで,後は大学教育の専門家ではないので, 大学教員に実際の案を作れと押しつけるだけ なのだ。やれといわれて,時間を惜しんで作業する教員もいるのは,皮肉な 光景としかいいようがない。
・もしこの案のまま就任承諾書を求めたら,当然相当な人数が就任承諾書を 提出しないだろう。管理本部としては,早めに人員削減ができてうれしいという 側面がある一方,実際に学部の授業や大学院の授業のメドが立たなくなるため, 厳しい状況に追い込まれる可能性もある。
[04/06/07]
間連語:  <カルチャー・センター,生涯教育,清算事業団,リストラ,基礎教育センター>
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