都市教養学部 としきょうようがくぶ

略語:トキョウ

英語名:Faculty of Urban Liberal Arts

使用上の注意: 「都狂」と書かれることもあるが,本来は「都教」と書く。 「トー」と長く発音するとTokyoのようになってしまうので, 「トキョウ」のように短く発音する。同音語の「都響」には,ご迷惑をかけます。

説明:
「都市文化,都市工学などそれが集積する東京でしか学べない, 都市の文明を新しい教養」として位置づけたものを学ぶ学部 (2003年8月1日石原都知事の「新大学構想」発表の中の言葉)。
◯ 「首都大学東京」の使命が「大都市における人間社会の理想像の追求」 なので,その重要な部分をになう学部だが, 大学管理本部も「都市教養」の理念を(当然のことながら)定義できなかったために, 「都市教養学部」の理念は河合塾に外注されてしまった。
◯ 河合塾では,悩んだ末,都市教養学部の中の目玉になる「都市教養コース」を, 「都市政策コース」という名前に変えてしまった。その結果,都市教養学部には, 「都市教養」を学ぶコースは無くなった (C-8, C-9)が,それは当然の結果であろう。
◯ 2004年4月28日に東京都庁のホームページに発表された 学部構成と学生定員の表(外部リンク)によれば,管理本部は誰にも言わず にこっそりと都市教養学部の下に都市教養学科を作っていた。 学部の下に学科がないという構成に, 文部科学省からクレームがつくことを予想しての対応だったようだが, 学部名にも学科名にも入っている都市教養という言葉は, その下にあるコースとはまったく関係がない。最終的に教養という 言葉は,この学部のどこに反映されているのか分からなくなった。
都市教養学部(定員900名)
  都市政策コース (定員不明)
  人文・社会系(定員200名)--- 社会学コース,心理・教育学コース,国際文化コース
  法学系(定員200名)--- 法律学コース,政治学コース
  経営学系(定員240名)--- 経営学コース (経済学コースが消滅。いきさつは,I-9参照)
  理工学系(定員260名)---  数理科学コース(40),物理学コース(45),化学コース(45),
    生命科学コース(50),電気電子工学コース(40),機械工学コース(40)

◯ 「首都大学東京」には,この他に都市環境学部 (定員200名),システムデザイ ン学部(定員210名),健康福祉学部(定員200名)があるが,明らかに「都市教 養学部」だけが900名の学生を抱える巨大組織となり,統一したコンセプトを 持たない奇妙な学部となる。

関連説明のポインタ: C-1  C-2  C-3  C-4  C-5  C-6  C-7  C-8 

蛇足情報: 学生定員の配分比率から見て,「都市教養学部」の中の「人文・社会系」(定員 200名),法学系(定員200名),経営学系(定員240名)という3つの組織の 集合体であるのが分かる。本来,この3つの組織に分けることにより, 学部としての人数配分のバランスもとれ,「都市教養」などというでっちあげの 名前をつける必要もなくなるのだが,とにかく強引に都立大をリストラし, 解体したいという強い背景があると見られ,世間にどんなに白い目で見られても 「都市教養学部」という名前を撤回しないと推測されている。
ちなみに,「教養」という概念は,普遍的な知識尺度に言及する言葉で, それを「都市」という地域に限定することがすでに矛盾である。このような 基本的矛盾を含んだ名称を学部名として掲げると世界的に恥をかくことに, 東京都は気づいていない。この名称がいやだから「首都大学東京」に 移行したくないという教員も多いし, 受験生もこの名称がいやだから「都市教養学部」には入りたくないという声が聞かれる。 もしこのような学部が成立してしまったら,「都市教養学部」の教員や学生は, 常に周囲の人間から「都市教養」って何?という回答不可能な問いを 浴びせられることになる。
間連語:首都大学東京,教養主義,河合塾理念外注問題>
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