都立大の危機 --- やさしいFAQ

YY. 少し前の緊急情報

★少し前の緊急情報★

◎ 2004年12月30日：12月20日に行われた第9回経営準備室会議で配布された法人中期計画事務案(12/20/2004)を HTML化するとともに，中期計画案の比較をするためのスタートページを作りました。

◎ 2004年12月28日：都立大学・短期大学教職員組合のページに管理本部の賃金雇用制度に関する緊急解明事項と緊急要求に対する回答が掲載された。これに対しての組合執行部からの意見はまだ。

◎ 2004年12月27日：12月20日に行われた第9回経営準備室会議で，中期目標素案(12/20/2004)が紹介され，中期目標はほぼこれで完成であるとの報告がなされたらしい。 2004年12月15日の情報で伝えたように，12月15日に配布された案に対して，同日締め切りで意見が求められ，それに応じて人文学部長が提出した修正案(12/15/2004) が提出された。素案と修正意見を比較するには，こちらをクリック。
COMMENT:比較して分かること： 字句の修正以外の基本的理念はほとんど何も受け入れられてはいない。 例1）首大の【教育課程・教育方法】に「現代都市における新たな教養教育を創成し、都市教養という概念が広く社会に認知されるよう努める。　また、これらを基礎に、各分野における専門教育の充実に努めるとともに、各学部の協力のもとに、学部横断的な都市政策コースを開設し、魅力的なカリキュラムを学生に提供する。」とあるが，「都市教養」なんて誰も分からないものを社会に広めるなんて無理。さらに，河合塾外注から飛び出してきた「都市政策コース」なんてまだほとんど内容は議論されていないばかりか，担当教員はたった一人という噂！
例2）「研究内容等に関する目標」にある「また、首都大学東京の使命を意識しながら、個々の研究の質を高めるように努める。」は削られることはなく，「研究実施体制等の整備に関する目標」に「長期的視野に立ち学術の体系に沿った研究に基礎的研究費の配分を保障するとともに、研究を活性化する観点から戦略的な研究費配分をも採り入れる一方、全学的な体制整備のもとに外部資金の獲得を積極的に進める。」という提案に対して、「研究を活性化する観点から戦略的な研究費配分を行うとともに、産学公連携センターを中心に体制の整備を進め、外部資金の獲得を積極的に進める。」となった。長期的視野に立った学問は無視し，研究費の傾斜的配分や産学交流をメインにし，なるべく外部から研究費を集めろという方針が明確になっている。もう呆れて声も出ない。

◎ 2004年12月24日：クビダイ・ドット・コムに読者からの投稿大手予備校進路相談担当者は「首大」をどう見ているか？が掲載された。
COMMENT:受験産業はそれなりに「首大」の情報分析をしている。単に国公立合格率を上げるために「首大」を推薦しているところもあれば，様子を見ていて，「積極的には奬めない」ところもあるようだ。「首都大学東京大」というのには，笑ってしまった。「首都大学」＋「東京大」ですね（無理なネーミングをすると，こんな風に間違って受け入れられてしまうという例）。
ところで，「首大」ブランドプロモーションは，河合塾によって行われた。宣伝紙 Voiceが約１万部が受験生に配布された。内容は，「リベラルアーツの重要性を見直すところから大学改革が進んでいる！」というタイトルの一般論 2ページと「首都大学東京ってどんな大学？」という「首大」の全体的説明１ページの後に，コースごとに１名ないし２名の教員の紹介が３ページほど掲載された冊子。「首大」でやるのは，リベラルアーツ(Liberal Arts)ではない！「都市教養」という，地域限定内容不明のレッテルが存在するだけ。そして，「都市教養」という概念が大学改革の中心にあるというのは幻想。「首都大学東京」成立で中心にあったのは，(1) 人件費削減，(2) 東京都による教育支配， (3) 経営効率のアップであって，「教育や研究」の未来を考えたものではなかった！

◎ 2004年12月25日：都立大学・短期大学教職員組合主催「法人化での賃金・労働条件教員説明会」が１２月２８日（火）午後５時３０分から開かれます。場所は，[本部棟大会議室]。

◎ 2004年12月23日：朝日新聞(12/22,社会２）に＜首都大学東京、英語授業の半分外注　初年度は「丸投げ」＞が掲載された。英語教育が外注される話は昨年からあったのに，なぜ今頃，再度取りあげられたかというと，次の箇所が大問題だから（以下，一部引用）：
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　ところが、大学が委託先から派遣された講師を直接指揮・命令すると、職業安定法で違反とされる「労働者の供給事業」に当たることが分かった。このため、都と大学は派遣講師に履歴書の提示を求めず、面接もしないことを決めた。日常の打ち合わせもせず、控室も大学側の教員とは別にする。「助言でも違法になりかねない」という。
　都の業務委託では、庁舎の清掃や警備などのほか、サービス部門で旅券の申請・交付業務があるが、単純作業に限っており、職安法に触れる心配はほとんどない。だが、学生の要望や学力に沿ってきめ細かな対応が必要な大学の授業は、状況が異なる。契約では学生からの質問も授業後１時間に限られ、それを超える対応を求めると法に抵触する。
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COMMENT:大学で英語教育を担当する教員が履歴不明，担当者との面接もなし，打ち合わせなしというのは，教育の責任放棄以外の何物でもない。＜(外部委託先の英語ネイティブ講師に)助言したら違法になる＞とか，＜学生からの質問が授業後１時間に限られる＞というのは，教育を外注した時に生じる基本的欠陥。「すぐれたネイティブスピーカーによる英語の実践的授業」などと首大英語教育を宣伝するのは，誇大広告として訴えられる可能性大。ちなみに，「コミュニケーションを中心とした少人数授業（25人クラス）」（大学案内より）は，すでに実現不可能になっているらしい。しかし，どんなに叩かれても，東京都大学管理本部は，方針を変えずに突っ走るでしょう。なぜって？ 彼らの関心事は，大学教育・研究ではないからです。 「人件費削減と教員支配ができればいい」，というのが＜首都大学東京＞の実態。

◎ 2004年12月23日：12月18日のコメントに「高専の専攻科卒業は，大学卒業と同等の資格が得られるのか？」と書き， 12月20日のコメントに「大学卒業と共に得られる学士号は，この場合取れないが，修士号が取れるんだそうだ」と書きましたが，読者の方から以下のような指摘がありました。
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専攻科における学修成果(習得単位および卒業制作・論文等) を大学評価・学位授与機構(http://www.niad.ac.jp/)の学位授与事業に提出させ、機構から学士の学位を専攻科の学生に取得させることで大学卒業同等とすることを考えているのではないかと思います。
　現時点では、多くの高専専攻科卒業生が、専攻科卒業と同時に大学評価・学位授与機構より学士号を取得しております。大学は卒業してないが、学士号を持っているという高専・短大出身者が多くおります。
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従って，「高専の専攻科卒業者も，大学卒業と同等の資格（学士号）を得られる」というのが正しいことが分かりました。事実誤認をお詫びして訂正します。12月18日の箇所は削除， 12月20日のコメントの該当箇所は加筆訂正しました。

◎ 2004年12月22日：任用・給与制度に関する12月20日の組合と管理本部の団体交渉は中断された。その様子は，組合ホームページの交渉ルール無視、未確定文書の教授会への持ち帰りを求めた部長会での説明に抗議－組合管理職内部の事務的検討と言い逃れ、謝罪せず－当局　（手から手へ第2314号）を参照。
簡単な経過説明
2004年12月17日：新たな個人宛文書（教員各自の名前と新旧両制度における具体的な報酬額入り）が，一括して部局長宛に送付された。
2004年12月20日：団体交渉において，管理本部側は， 16日の背信行為を謝罪するどころか横暴な姿勢をさらに貫き、交渉決裂。「任用・給与制度については、組合に提示する義務はあるが、必ずしも合意の必要はない」という基本姿勢。
科学技術大学では，12月20日15時30分から事務局長が教員個別に文書を配布，都立短大では，同日，教員のメールボックスに配布，都立大法学部，経済学部でも同日，文書が配布されたとの情報。
2004年12月21日：管理本部は，大学事務局に対し，17日の文書は正式に「保留」するとの通達を出した。現在，雇用制度の選択の件は一時的に凍結中。
この事態に対して，人文学部長はメールでの姿勢表明を行い，都立大学執行部もほぼ同じ意見であるとした。
COMMENT:人文学部長の姿勢表明にあるように，今回の「任用・給与制度」のやり方は，「意思確認書の時のやり方」とまったく同じ。「個々の教員の利己心と恐怖心を悪用しながら、新制度を選択する者の数を集め、そのことによって、この手続きの違法性を事実上無化することを狙っている」
組合弁護団からのアドバイスは，「あわてて提出する必要はありません」というもの。ここで，大学管理本部の思うように任期制・年俸制を選択したら， 「人件費削減と教員支配を自由にできる」というジョーカーを東京都に手渡したことになる。

◎ 2004年12月21日：クビダイ・ドット・コムに投稿した「都立大学人文学部文学５専攻の崩壊」を修正しました。

◎ 2004年12月20日：（仮称）産業技術大学院の教員公募（５分野で，各１名程度）が始まった。同時に産業技術大学院の概要もPDF文書として公表されている。平成18年(2006年)4月から開設されるのは，（仮称）「情報基盤専攻」（１学年50名程度）と「オープンインスティテュート」（公開講座 = カルチャースクール的なもの）。平成20年(2008年)4月から開設を予定されているのは，「創造技術専攻」。設置者は，公立大学法人「首都大学東京」。
COMMENT:専門職大学院として位置づけている「産業技術大学院」構想だが， まだ発足していない公立大学法人「首都大学東京」が設置者になるという。高専の再編統合と合わせて，考えているようで，毎日新聞(12/17/04)では，次のように紹介している。
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　中学校卒業後に９年間かけて、科学技術の高度化に対応できる「ものづくり技術者」を養成しようと、都は０６年４月、新たな高等専門学校を開校し、２４歳までの一貫教育プログラムを準備する方針を決めた。４年制大学を経由せずに「専門職大学院」で修士号を得られる国内唯一のコースになるという。
---中略---
　新しい高専は、公立大学法人「首都大学東京」が運営する見込み。東京のものづくり産業を担うスペシャリストの養成を目標に掲げ、環境に配慮したエネルギー技術や、防災・防犯のための安全確保技術など「東京再生に寄与する東京工学」の視点を取り入れた教育をする。
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いや，しかし，「情報基盤専攻」は，情報系の専門学校でやっている内容と同じではないか？「情報基盤専攻」の内容のどこが「ものづくり産業」と結びついているのか，さっぱり分からない。さらに，毎日新聞の指摘にもあるように，公立大学法人は高専を経営できない。この壁を取り払うべく， 東京都は国に教育改革特区を申請中だそうだ。
高専本科（５年）の上に専攻科（２年）を経て，大学をとばして「産業大学院」へ行けるのが画期的な制度のように宣伝しているが，それは間違い。現在の高専の専攻科卒業でも学士号は取得できるので，「４年制大学を経由せずに『専門職大学院』で修士号を得られる国内唯一のコースになるという。」という新聞記事の記述はおかしい。管理本部がそのように言ったのかもしれないが，現状でも４年生大学を経由せずに大学院進学をしているものはいる([12/23/04追加訂正分)。
ちなみに，専門職大学院の教員も，もちろん任期制・年俸制です。

◎ 2004年12月18日：単位バンクシステムで活躍予定の「学修カウンセラー」（旧：キャリアカウンセラー）のチーフ１名，スタッフ２名が公募されていることが判明（2004年12月10日開催第６回教学準備会議資料より。 2005年1月21日受付締切，2月中に決定予定）。学生のカリキュラム相談を担当し，学生に合ったカリキュラムを助言し作っていくことができるという恐ろしく強権な職員。
COMMENT:教学準備委員会では，「学修カウンセラー」の公募が事前の協議なしに始められたことに対して，抗議が出たようだ。なにしろ， 「学修カウンセラー」の具体的な職務規程に関しては，まだ何も決まっていないのだ。しかし，より本質的な問題は，学生のカリキュラムの決定に大きな影響を与える人材が学外から職員として採用されるという点。このシステム自体が根本的に間違っている。さらに「時間がない」という常套句の繰り返しで，議論もせずに，なし崩しに事が決められていく。その被害者は，教職員と学生。役人は，ただ期限までに仕事を終わらせればよいのだ。

◎ 2004年12月18日：東京新聞(12/17/04)に，「都立２高専を統合：専攻科新設大学院と一体化へ」という記事。以下，一部引用：
　都教委の「高専改革検討委員会」（委員長・山際成一学務部長）は十六日、都立工業高専（品川区）と航空高専（荒川区）を統合再編して専攻科を新設するなど、より専門化した高等教育機関とする報告書をまとめた。
　新高専は現高専二校をそれぞれ品川キャンパス、荒川キャンパスとして二〇〇六年四月の開校を目指す。専攻科修了後、首都大学東京の産業技術大学院（二〇〇六年設置予定）への進学を視野に入れており、日本で唯一大学院と一体化した教育で「ものづくりのスペシャリスト」養成を目指すのが最大の特色という。
COMMENT:２つの高専を再編統合するという話の続きとして，高専専攻科を卒業して，「首都大学東京産業技術大学院」に入学する道を作るという話。そもそも高専の再編統合も，「産業技術大学院」も，現都立４大学の教員とはまったく関係ないところで進められている話。しかし，１つの法人で高等教育すべてを統括し，東京都の思ったようにコントロールできる教育体制は，これで完成する。もう阻止できないのか？はっきりと NO! と言う人が急増しない限り，「これは都民のためにやっているんです」，「都民は大賛成しています」と宣伝されてしまう。本当ですよ。

◎ 2004年12月17日：都立大学・短期大学教職員組合は，12月16日大学管理本部の背信行為に怒りを込めて抗議する！（「手から手へ」　2313号）を発表。以下，冒頭の部分を引用：
　本日、「大学管理本部長」名で都立の各大学学長宛に『任用・給与制度の選択について（依頼）』という文書が届けられました。これは表題が示すとおり、現在、組合と当局の間で交渉の真っ最中である法人下での雇用、賃金制度に関して、労働条件を示さずに労働契約を押し付けようと発せられたもので、組合とすべての教職員に対する重大な背信行為です。
この抗議のポイントは２つ。
(1) 交渉ルール無視（12月15日に，この問題に関する緊急要求書を当局に提出し，合意した交渉ルールに則って12月20日に決定されていた団交の議題とするように内容整理の話し合いを行っていたのに，それを無視した），
(2) この文書はなんら労働契約の前提となる判断材料を示していない。
COMMENT:この組合の抗議文書の最後の部分を引用するが，今，「任用・給与制度の選択について」に署名捺印して提出することは，管理本部に任用・給与制度を自分勝手に作り運用する機会を与えることになる。まず，12月20日の団体交渉の結果を待つ必要がある。
　４大学の教員のみなさん。組合は12月20日団交を予定しており、さらに別記の緊急要求、解明要求を管理本部に求めています。これらの経過、結果は遂次「手から手へ」とHPでお知らせします。たとえこの「照会」が届いたとしても、安易に応じないようにお願いします。評価制度の未定なままの任期制・年俸制も、昇任・昇給を放棄することもどちらも、現状からの不利益変更なのです。

◎ 2004年12月16日：都立大学・短期大学教職員組合は，12月15日付で大学管理本部長宛に「新法人における賃金雇用制度に関する緊急要求」を提出していたことが判明。管理本部は，「任用・給与制度の選択について」という文書を12月中に都立４大学教員の該当者に配布し，「新制度」と「旧制度」の選択を迫ろうとしている。
COMMENT:法人に就任する承諾書の前に，任用・給与制度を選択する「意思確認」をさせようとしている。所属部局への締め切りが2005年1月14日，管理本部締め切りが1月18日。これまでに「新制度」（＝任期制・年俸制）か「旧制度」（＝昇格なし，昇給なし）を決めないと4月に給与が支払えないと主張しているようだ。しかし，任用・給与制度の基本的確認事項が組合との間に合意されていない現在，個人に２つの制度から１つを（署名捺印して）選択させるのは違法。なお，先頃行われた首大昇任人事に該当する教員は，自動的に「新制度」の適用になり，首大非就任者は自動的に「旧制度」になるというのは，明らかに雇用の不利益変更にあたる。これに対して，都立大各学部長は，法学部を除き，この「任用・給与制度の選択について」という文書を配布しないと宣言しているらしい。

◎ 2004年12月15日：毎日新聞(朝刊，東京版)に 「都議会委：首都大学東京　陳情４件、不採択に　単位バンクに上限 -- 都議会委」 が掲載された。以下，引用。
　都議会文教委員会は１４日、来年４月の「首都大学東京」開学に関連し、都立４大学の学生や教員らが提出していた請願・陳情４件について、いずれも賛成少数で不採択と決めた。
　都立大の学生自治会は０１年９月、昼夜開講制存続を求める請願を提出したが、夜間課程は０３年度入学生を最後に廃止された。文教委で都は「首都大学東京では単位バンク制度を導入し、多様な履修機会の確保に取り組む」と説明した。　大学教員らが「学生、教職員、都民の総意に基づく改革」や「４大学の意思を尊重し、改革を自主的・民主的に進めること」を求めた陳情に対しては、都の担当者が「新大学への参加を予定する教員全員が主体的に参加する形態で検討を進めている」などと述べた。
　委員会審議を通じて、都は新大学の概要の一部を説明した。このうち、「単位バンク」に関しては他大学の科目の算入が６０単位以内に制限され、現行の単位互換制度の枠内にとどまることが明らかにされた。構想段階では「キャリア形成のために必要と認められれば特に上限は設定しない」としていたが、設置認可申請をめぐる文部科学省との協議の過程で、上限を定めた国の基準が制約となったという。
　都大学管理本部の担当者は「単位互換制度と違って、大学間のレベルにとらわれず個々の授業科目を認定する。６０単位の制限は最初から承知していたが、理念として、制約があるのは望ましくないと申し上げていた」と釈明した。　また、公立大学法人の本部を当分の間、都庁内に置く方針も示された。「都と調整する必要がある事項も多く、運営を円滑に行うため」との理由で、理事長室は大学構内でなく、都庁内に設置するという。【奥村隆】
COMMENT:請願・陳情４件が不採択になったのは残念だが，都議会の請願・陳情のやり方もおかしい。事前に（政党）会派の意思決定がなされ，今回のように自民(6)，公明(2)，民主(2)が党として賛成の方針を打ち出すとそれっきり議論されずに結論がでる。これって，議会制民主主義というより，単なる「与党なれ合い密室政治」ではないか？大学管理本部の請願・陳情４件に関する短い回答に，誰も質問や異議を唱える議員はいなかった。不採択側についたのは，自民(6)，公明(2)，民主(2)，生活者ネットワーク(1)。採択側は，共産(2)と自由市民‘93(1)で，全体では 3/14 でしかなかった。
公立大学法人の本部が都庁に置かれる根拠が，「都と調整する必要がある事項も多く、運営を円滑に行うため」というなら，大学の教員や学生と「調整する必要がある事項も多く，運営を円滑に行うため」に学長は，大学にいるのが普通だろう。学長室を都庁に作るなんて馬鹿なことはやめるべきだ。そもそも５つの大学の学長を西澤潤一氏一人でやるなんてことは，経営的観点から議論すべきことではなく，研究・教育的観点から見て判断すべきこと。（それともなんですかい，彼は単なる「飾り」と公言するつもりかな？＞管理本部さま）

◎ 2004年12月15日：首大教員公募が追加された。合計7名。人文でも3名の公募が出ている。
2005年4月1日採用予定が以下の３件：日本語教育学・教育工学(准教授, オープンユニバーシティ日本語教育部門)，日本語教育学、現代日本語文法(准教授, オープンユニバーシティ日本語教育部門)，表象文化(准教授, 都市教養学部人文・社会系国際文化ｺｰｽ及び人文科学研究科文化基礎論専攻)
2008年4月1日採用予定が１件：都市気候学(教授, 都市環境学部地理環境コース及び理工学研究科地理環境科学専攻)，
2007年4月1日採用予定が１件：材料化学（計測化学、システム化学、有機材料化学のいずれか）(教授，都市環境学部材料化学コース及び都市環境科学研究科環境調和・材料化学専攻)。以上の５件は，それぞれ募集１名で締め切りが2005年１月14日。
2006年4月1日採用予定が以下の２件：芸術学・デザイン論( 教授又は准教授，システムデザイン学部インダストリアルアートコース)，情報科学・画像情報処理(教授又は准教授，システムデザイン学部インダストリアルアートコース) は締め切りが1月31日。
COMMENT: 11月から突如始まった首大教員公募。背景は，学内の教員の昇任人事（25名）がほぼ決定したため。任期制・年俸制移行は未定だとして，通常の教員昇任人事と同じ方向で都立大では人事が行われた（その一方で，大学管理本部は，独自の審査要項を作成してそれを各学部に提出させた。管理本部は，任期制・年俸制に関しての方針を変えていない。）つまり両者とも思うようにやった，ということ。さて，この結果はどうなるのか？
東京都財務局から予算の上限を押さえられているため（？），昇任する教員数が出ないと，新規教員公募の数が決まらない，ということだったらしい。まあ，予算がなければ人は雇えないのは当然だが。今回（11月）からの公募人事では，晴れて「管理本部はタッチしない」ようになったという噂。裏を返せば，これまでの人事は，「管理本部主導で」（強引に）行われていたということだろう。

◎ 2004年12月15日：中期目標・中期計画素案の修正版が大学執行部に配布された模様。「首大」法人中期目標は，最終的に2005年1月17日の会議で決定する。 12月20日の経営準備室運営会議(?)にむけて， 本日締め切りで再度意見を集めるとか。今回は，教学準備会議メンバーを通じて出さなければならない。
COMMENT: あいかわらず言語道断なやり方。中期目標・中期計画素案の修正版が個々の教員に配布されるのはいつだろう？本日締め切りの意見を出せるのは誰だ？ちなみに，中期計画に関しては，都立大だけで11件の意見書が提出されたようだ。すべて公開してもらい，実際に今回，管理本部の修正案でどこが変わったのかを確認したい。意見を提出した方々，協力して頂けますか？

◎ 2004年12月15日(水)：2004年度後期定例学生大会

◎ 2004年12月14日：毎日新聞に「教授会、人事権失う　来年４月、学則変更 -- 都立大」という記事が載り，昨日の文教委員会と「開かれた大学改革を求める会」の呼びかけを伝えた（以下引用）。
　来年４月の新大学開設と同時に公立大学法人「首都大学東京」の運営となる現行の都立大について、都は１３日、都議会文教委員会で「組織運営の部分を中心に学則を変更する」と表明した。正式決定すれば、２０１０年度まで存続する現大学も、教授会は総長・学部長選出や教員人事の権限を失うことになる。
　都大学管理本部の担当者は、現在在籍している学生の教育内容や身分保障に関しては「教育保障の観点から現在の学則の内容を引き継ぐものとなるよう配慮する」と述べた。一方、教員人事については委員から「大学の自治との関連で配慮が必要」との指摘が出たが、都側は「具体的な人選にあたっては、学長の申し出に基づき理事長が任命する」と説明し、教授会が持っていた人事権をなくす方針を明らかにした。
　都立大の学則をめぐっては、教員や学生らでつくる「開かれた大学改革を求める会」（西川直子代表）が、在籍中の学生・院生の学習権を保障し、大学の自治を守るため、現行の学則を維持するよう求めていた。【奥村隆】
COMMENT: 都大学管理本部の担当者は、現在在籍している学生の教育内容や身分保障に関しては「教育保障の観点から現在の学則の内容を引き継ぐものとなるよう配慮する」と述べた，というのは事実。しかし，「配慮する」 ではなく，例えば (1) 都立大カリキュラムが悪化しないように，充分な数の授業を確保すること，(2) 転出した教員がいる学科選考に関しては，カリキュラムの保障上，必要なものに関しては必ず非常勤講師を手配できる予算をつけること，(3) 院生の論文指導に関する都立大規程を遵守すること，といった具体的な確約を文教委員会で引き出す必要があったのだが，質問者がそこまで議論に踏み込めなかったのは極めて残念。 「配慮したにはしたんです！」と言われないようにしなければならない。

◎ 2004年12月13日(月)：東京都議会文教委員会（13時4分～16時54分）の審議終了。質問者は、村上英子（自民）、花輪ともふみ（民社）、石川芳昭（公明）、木村陽治（共産）、山口文江（生活者ネットワーク）、福士　敬子（自治市民’93）各委員。大学管理本部からは、宮下惨事、紺野参事、村山管理本部長が答弁に立った。
大学管理本部関係の議案ならびに請願陳情はすべて一緒に扱われた。
１.　付託議案審査（質疑）
(1) 第２２９号議案　公立大学法人首都大学東京に係わる地方独立行政法人法第４４条第１項の条例で定める重要な財産を定める条例
(2) 第２３０号議案　公立大学法人首都大学東京に係わる地方独立行政法人法第５９条第２項に規定する条例で定める内部組織を定める条例
(3) 第２３１号議案　東京都立大学条例等を廃止する条例
(4) 第２５１号議案　公立大学法人首都大学東京定款について
(5) 第２５２号議案　公立大学法人首都大学東京（仮称）に対する出資について
２．報告事項（質疑）
　(1) 首都大学東京新大学院について
３．請願・陳情審査
(1) １３第１４９号　都立大学における昼間開校制度（A・B類制度）の存続に関する請願
(2)１４第１３号　東京都大学改革による都立短期大学廃止反対に関する陳情
(3)１６第４７号　新大学構想の撤回及び都立４大学の自主的・民主的改革に関する陳情
(4)１６第９１号　都立４大学を統合する法人の設立、新大学・大学院の設置に関する陳情
COMMENT: 請願・陳情は、回答をメモする間もなくあっと言う間に終了。「B類も短大も，すでに学生募集を停止した」，「今では教員参加のもとに準備中」，「都立４大学教員が主体的に参加して新大学を作っている」，「学則は，まだ検討中で，現大学からも意見を聞いている」とむなしい答えが響いて終了。
いくつかの管理本部の回答を拾ってみると（文言は不正確）：
「法人化に伴って学則を廃止するが，現都立大学生の教育保障，身分保障の部分は，充分に維持できるように努力する。」本当にやるのなら、具体策を示して欲しい！ 「学生が適任と認めない学長を除籍できる制度は導入しない」（現都立大の制度）やはりね。 （単位バンクで他大学単位を認定する場合）「60単位の制限があるのは，初めから知っていた。他大学の単位が自由に取れるというのは理念としてあったのだ。」 いくつでも単位バンクに認定されていれば，学外の単位を取れるはずだったが。 「学科によって決まったカリキュラムを提供するかたちは、定食みたいなもの。学ぶ側の視点でカリキュラムを組めるのが単位バンク。学生が自分のニーズに則したものを取るという初めての試みで，学生にとって多様で魅力的なシステムだ。」学科や学部のカリキュラムは否定するんですね。やはり。 それにしても，ヤジを飛ばしていた自民党の２人の議員はなんだ？人が話しているときには，きちんと話を最後まで聞きましょう。

◎ 2004年12月13日(月)：東京都議会文教委員会13時～ 12月13日の文教委員会では，法人の定款が議論される予定。併せて「開かれた大学改革を求める会」が提出している「都立４大学を統合する法人の設立、新大学・新大学院の設置に関する陳情」(PDF)も審理されます。都合のつく方は、是非傍聴を。都立の大学を考える都民の会のホームページも参照して下さい。翌日の14日(火)は，採決のみ。
COMMENT:現東京都立４大学の設置条例を廃止する条例案が提出され、都立４大学の学則もろとも2005年3月31日で廃止してしまい、4月1日からは新法人のもとで、首大学則のもとに４大学を運営していこうという方針がささやかれています。それでは、現都立４大学の学生の権利が損なわれてしまうのは目に見えています。「来年度以降の東京都立大学においても現行学則の適用を強く要求する」という東京都議会第四回定例会に向けての緊急意見表明が最後の抵抗です。賛同者は，gakusoku_iji@yahoo.co.jp までメールを（匿名で賛同者リストに載ることも可）。

◎ 2004年12月11日：高村学人氏（法学部）による法人中期目標（たたき台）と中期計画（たたき台）に対する意見が公開された。いわゆる「新法人の『中期目標素案（たたき台）（2004年11月9日）』」への意見書と，いわゆる「新法人の『中期計画素案（たたき台）（2004年11月25日）』」への意見書。

◎ 2004年12月10日：昨日，東京都立大学・短期大学教職員組合のホームページに掲載された『大学に新しい風を』第４号（2004年10月28日）の中の「経営コンサルタント永井隆雄氏から見た首都大改革」は必読（「単位バンク制」に関する論考(9/17)も重要ですが）。オリジナルは：→「大学に新しい風を」第４号(Wordファイル)Word ファイルがうまく開けない人のために，私達の身分・給与はどうなるか：ー経営コンサルタント永井隆雄氏から見た首都大改革―(HTML版)を用意しました。
COMMENT:経営コンサルタントの目は厳しいですね。特に，最近，「任期制・年俸制なんて何も決まっていないに等しいから無視できる」という楽観的観測が流れているようですが，それは違います！楽観視している人は，よくお読みになるとよいでしょう。また，オープンユニバーシティが短命であることを予言していますね。これもまた，現実的な判断でしょう。ただし，「首都大学にも希望がある？」で「例えば主専攻を機械工学とし副専攻を文学とする、といった形で二つの専攻を同時に学ぶといったことも可能になります。そういった意味では日本ではじめての大学ではないでしょうか。」という所には疑問を感じます。まず，このような専攻の選択を望む学生がいないだろう，という点，キャリアカウンセラーがそのような組み合わせを勧めないだろう，というのがもう一点。首大は制度的にいって，希望はありません。「単位バンク」を強行すれば，「専攻」という概念すら崩れてしまうのですから。

◎ 2004年12月10日：東京都立大学・短期大学教職員組合弁護団による「首都大学東京」設立についての意見(12/6)が公表された。現時点で明らかになっている問題を法律の専門家から見て分析し，抜本的修正を求めるもの。

◎ 2004年12月9日：未確認情報：今秋行われた理系の首大大学院入試は，出願者が軒並み半減した。首大大学院といっても，いわゆる暫定大学院なので内容は，ほぼ都立大と同じ。それを受けて，都立大研究科長が連名で大学管理本部に意見書（？）を出した模様。入学志願者数の大幅な減少だけでなく，都立大在学生の他大学大学院への大量流出も起きた。さらに，他大学からの志願者数減少と合格者の成績の低下も報告されているらしい。首都大学東京の設置認可が9月にずれ込んだことに伴って，理学研究科，工学研究科，都市科学研究科における修士課程の入試が，例年と比べて2ヶ月以上も遅れたことが理由として挙げられている。来年，新たな構想での大学院設置を目指す管理本部は，教員全員の資格審査を強行しようとしているが，もし全員の資格審査をやれば，再び秋の大学院入試の時期が遅れることは目に見えているので，なんとか秋の大学院入試時期である8月～9月に次年度は入試を実施できるようにと申し入れているようだ。
COMMENT: 確かに入試時期が 2ヶ月以上遅れれば，大学院受験者は逃げる。しかし，これだけ東京都に引っ掻き回されている大学で落ち着いて研究できると考える受験生も少ないのではないか？

◎ 2004年12月8日：昨日の朝日新聞の記事で取りあげられた「都立大学学生院生連絡会議」の質問状(12/6)が公開された。
　質問状の主旨は：　1．学則の改廃権限はあくまでも現評議会に属すること，2．法人化されても教学の責任と（人事権を含む）権限は教授会を初めとする大学側に帰すべきであること，3．学生の身分，地位に関して教育的見地を欠くような制度構成は許されないこと，また学生・院生からの信任を受けていない者が都立大総長として任命されるのは問題であること。
COMMENT:朝日新聞の論調では，学則の改正が前提とされてしまっており，それにもかかわらず，学則改正権限の所在については触れられていない。そのため，「連絡会議」の本来の主張から微妙にずれが生じている。「連絡会議」の主張は，17年4月に法人が都立大学則を一方的に定めることを否定し，たとえ都立大学則改正が「不可避」だとしても，その権限は現評議会にあるとするもの。さあ，村山大学管理本部長殿，どのような回答をされますか？それとも，山口元大学管理本部長のように，黙って何も答えないつもりですか？電話で役人経由で口頭で返事なんていう誠意のないやり方ではなく，村山大学管理本部長には責任をまっとうして，正式な書面で返事をしてもらいたいものです。

◎ 2004年12月7日：朝日新聞（朝刊，多摩版）に＜「学習環境守れ」都立大生質問状　首都大開学を前に＞が掲載された。以下、引用。
　首都大学東京が来春開学することに伴い、2010年度までで廃止されることになった都立大学の学生有志が6日、都大学管理本部に質問状を出した。来年度以降もこれまで通りの学習・研究環境を保障するよう求めつつ、今後行われる学則改正などについてただしている。
　質問状を出したのは、学生自治会執行委員会などでつくる「学生・院生連絡会議」。都立大も来年度以降は法人化され、学則改正が行われることに関し、「学生・院生の権利と地位が一方的に変更されることは許されない」とした。また、多数の教員が首都大学東京と掛け持ちになったり転出したりする状況を受け、「都立大は従来とそんしょくないカリキュラムと教育を提供しなければならない」として、都側の回答を求めている。
この間の経緯については，「都立の大学を考える都民の会」での人文院生会の発表を参照。
COMMENT:都立大生の権利を守るためには，「開かれた大学改革を求める会」の緊急意見表明のように，都立大の学則を守ることが必要。「来年度以降の東京都立大学においても現行学則の適用を強く要求する」を読み，賛同者になることが，都議会文教委員会の前にできる最後の力になる。なし崩しに「都立大破壊」を許してはならない。

◎ 2004年12月7日：「開かれた大学改革を求める会」は、本日、「来年度以降の東京都立大学においても現行学則の適用を強く要求する」という東京都議会第四回定例会に向けての緊急意見表明を発表した。賛同者は，gakusoku_iji@yahoo.co.jp までメールを（匿名で賛同者リストに載ることも可）。
COMMENT:都議会では、首大学則も議論されないが、定款の中にある「東京都立大学設置条例廃止」に伴い、都立大の学則も廃止してしまおうという構想があるらしい。つまり、設置条例を廃止して、大学も学則もろとも一度廃止して、法人の下に「新」都立大を作るという裏技。そうすれば、首大学則に従って、都立大を運用するというような事態が生じる。これでは、学生の学習権は保障できない。都立大の教授会権限も失われてしまうのだから。現行学則を守ることは、極めて重要。

◎ 2004年12月6日：「都立大学人文学部文学５専攻の崩壊」をクビダイ・ドット・コムに投稿しました。

◎ 2004年12月6日：人部学部　石川知広教授による中期目標素案（たたき台）への意見(11/24)を公表しました。

◎ 2004年12月5日：法人の中期計画に関する人文学部の意見が集約され公表された。まとめ役は，石川評議員。（「赤を入れる」とこうなる，という見本。）
なお，中期計画に関しての意見は，この他に法学部高村氏，理学部宮原氏，工学部横山氏、学生相談室加藤氏，工学部電気電子コースの意見が出された。理学部宮原氏と工学部電気電子コースの意見は，特に評価が高い様子。
COMMENT: 大学の教育研究の現場を知らない役人が，あちらこちらの法人化した大学の中期計画を見て，つまみ食いをし，「東京都」と「大都市東京」を埋め込むと管理本部のたたき台は完成する。これでは，後々やっていけなくなるのが分かっている教員は，修正要求を出すことになるが，ちゃんと読んで吟味するのでしょうね？＞大学管理本部。　数々の要望を無視し続けると，また教員側も爆発しますよ！

◎ 2004年12月4日：もう死んだと思っていた「東京塾」が，未だに「首大構想」の中に、「◯◯塾」（「寮」と仮に呼ばれている）として残っていた。その結果，都立大寄宿舎(定員234名)３棟の内，一棟(42名収容)を「◯◯塾」のために確保せよとの話が舞い降りたらしい。都立大生の寄宿舎の定員が192名に圧縮され，新規募集が可能な部屋数は90名分ぐらいとなる。「寮」の先行きが不明の中でも，入寮希望者のことを考えれば募集を開始しなければならない時期に来ているが，首大新入生への割り当て分を引いて50名ほどを都立大在学生の新規募集とし，枠の減少に伴い従来20名ほど認めてきた在舎延長者（2年の在舎期間の延長を特別に認められる者）の募集を今回はしないという原則が，部長会で議論伯仲の末，認められたようだ。
COMMENT:首大の「寮」のために都立大在学生が不利益を被るだけでなく、「寮」なるものの具体像が全く教学・経営の新大学設置準備の会議で議論されていないこと，経済的困窮の度合いの高い在学生の不利益につながることが懸念されている。何も決まっていない「寮」のために，なんで都立大の寄宿舎提供の準備をしなければならないのか，さっぱり分からない。東京塾か「寮」かしらないが，知事の掛け声のもとに「国際交流や学生同士の個性の磨き合いによる人間形成を目指した新しい寮」を作りたいなら，東京都は新しい寮の建物を金を出して作るべきだ。都立大の寄宿舎を流用しておいて，「新しい」なんて呼んではいけない！

◎ 2004年12月3日：大学法人の中期計画たたき台（11/25付）に対する意見の締め切りは，今日です。

◎ 2004年12月3日：朝日新聞（12月1日）＜「ＩＴ大学院」東京都開設へ　高専専攻科も＞という記事で東京都は０６年度に新しい「産業技術大学院」を開設する方針というニュースが流れたが，今度は同時に都立の高等専門学校２校を統合して専攻科を設け、大学院進学を視野に「１６歳から体系的、連続的に教育する」らしい。
COMMENT:今度は、高専も統合する気らしい。そして，「首都大学東京法人」は，首大、都立大、科学技術大学、保健科学大学、都立短大の他に、産業技術大学院、高専をも配下におこうとしている。１法人６大学，１高専なんて，むちゃくちゃだー。首大設立準備が深刻な遅延にあえいでいる時に、次々と新しい構想が持ち込まれている。これでは，遅延はますますひどくなる。

◎ 2004年12月2日：「首大」が今度は職員を大量募集。
COMMENT: 1年任期の職員で溢れる「首大」は，事務仕事も混乱を極めるでしょうね。いや，法人の職員だから，都立大の職員も任期制の職員になるってこと。次々に優秀な事務員がいなくなっていくと，本当に教員も学生も迷惑を被るんです。

◎ 2004年12月1日：「日経ビジネス」11月29日号《敗軍の将、兵を語る》コーナーに茂木総長登場(P.155-158)。「東京都立の４大学が統合して来春開校する「首都大学東京」構想に、東京都立大学の教授陣が猛反発、文部科学省の補助金事業が頓挫した。石原慎太郎都知事の改革に大学側がついていけず、両者の溝が顕在化した。」というリードから捉えているのはあまりにも無知な！編集部のコメントは，明らかに取材不足からの事実誤認が含まれている。Nikkei Business (11/29/04, P.157)末尾の総長発言より：「このままでは悲観的かどうかは、ノーコメントですね。私がそう言ったというのは、なかなか重いでしょうから。まあ、あなた（記者）の誘い水にのるのであれば、かなりそう思っていますけどね。将来は、なかなか厳しいと思いますよ。だから、私の任期が終わる来年3月まで、少なくとも新入生に「こんな大学に来て失敗した」と思わないところまで持っていくよう、粘り腰でやる以外ないですね。」
COMMENT:「首大」を良くしたいという希望を持ち続けている総長。あなたはどう思いますか？私は、その前に、首大問題の影に隠れてしまっている、今いる都立大生のことを考えて欲しいのですが。

◎ 2004年11月30日：大学法人の中期計画たたき台（11/25付）に対する意見の締め切りが今週末（12/3日（金））にまで延期された。（どこまで話を聴いてくれるかわからないにせよ）この際、言いたいことははっきり言っておく必要があるだろう。我々が何も言わないことは即「積極的な賛同」を意味するという事態だけは避けなければならない。

◎ 2004年11月29日：都議会文教委員の2004年11月8日現在の名簿。
党派別に並べると：自民＜村上　英子（副委員長），古賀　俊昭(理事），臼井　孝，遠藤　衛，山本賢太郎，比留間敏夫＞，民主＜花輪ともふみ（副委員長），小林　正則＞，公明＜野上じゅん子（理事），石川　芳昭＞，共産＜池田　梅夫（委員長），木村　陽治＞，自治市民’93＜福士　敬子＞，生活者ネットワーク＜山口　文江（理事）＞。七生養護学校問題でも有名な古賀氏の名前もある。

◎ 2004年11月27日：大学法人の中期計画たたき台（11/25付）が人文学部ではメールで配布された。なんと，意見の提出期限は11月29日（月）！だそうだ。中期計画（目次）と中期計画たたき台を参照。中期目標とはことなり，数値目標が入れられている（部分的には入るべき数値が未定になっている）。
COMMENT:予想していたよりもはるかに短い検討時間。学部長が期限の延長を申し入れているらしいが，「大学の意見は聴いた」というアリバイ作りのためだけの意見聴取であることは見え見え。都からすれば，我々が何も言わないことは即「積極的な賛同」を意味するそうだが，こんな状況で黙って見過ごしていいのか！都議会へ都立大の教員・学生が大挙して押し寄せて抗議するしか残された道はないのでは？2004年12月の都議会文教委員会とて，野党4，与党11（自民７，民主２，公明２），議長は共産という布陣で，与党はこれまで一度も「8・1改革案」に反対したことはない。自民党にあっては面会すらしてくれない。これが東京都の与党政治家の実態なのだ。

◎ 2004年11月27日：11月24日付で「都立の大学を考える都民の会」集会 (11/14)での基調報告「このままでいいのか？　都立の大学」(PDF)，都民の会からの訴え(PDF)，が発表された。

◎ 2004年11月26日：大学法人の中期計画たたき台（11/25付）が近日学内に配布される予定。
COMMENT:予定よりはるかに遅い公表。また一週間位で学内の意見を募るつもりなのか？「意見は聴きました」というアリバイを作っているだけではないのか！

◎ 2004年11月26日：新公立大学法人の学外委員予定者の決定(11/24付)。大学経営担当　清成　忠男〔法政大学総長・理事長〕，産学公連携担当　井深　丹〔タマティーエルオー株式会社代表取締役社長〕，企業経営担当　川村　隆〔日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社取締役会長・代表執行役・株式会社日立製作所取締役〕。

◎ 2004年11月26日：「首大」ホームページで研究員13名と27名（教授9，准教授15，教授または准教授3）の教員公募が発表された(11/24付)（11/27,11/29筆者訂正）。
COMMENT:募集期間が１ヶ月。2004年12月24日に締め切って2005年4月1日採用というのは，普通の採用人事では極めて困難。そもそも，これまでの公募人事でもどれくらいの応募がありどのような選考委員会が設けられてきたのか全く不明。しかし，管理本部としても，首都大学ホームページで公表している教員が498名しかいなくて，これではやっていけないことが分かっているので，今後は今までのような秘密公募（！）を続けていくことができず，大量の教員公募をオープンな形で都立の大学教員におまかせにしてきた。良く見ると，おなじポストの再公募や，明らかに「あて」があって研究員の公募をしている（つまり「当て馬」）ケースがあるとの内部告発の噂が。あな恐ろしやー。
(当初、古いブラウザで見ていたために３人しか表示されずに誤報してしまいました。背景の外枠が固定長になっているために，その下にくるリストが表示されなかったようです。IE以外のブラウザでは，枠の上に文字が重なり，レイアウトが崩れて文字が読みにくい状態になっています。）

◎ 2004年11月25日：「開かれた大学改革を求める会」が東京都議会に提出した請願，陳情が2004年12月13日に質疑応答にかけられ，翌日の12月14日に採択・不採択の採決が行われることが判明。なお，12月13日には，大学関係の条例（定款案に含まれる都立大学廃止条例など）が審議され，14日には議案の議決が行われる模様。
COMMENT:定款に関する議論も行われるので、12月13日、14日は，都合のつく方はできるだけ多く都議会を傍聴して下さい。いい加減な審議をさせないためにも。

◎ 2004年度後期定例学生大会が開催予定日が2004年12月15日（水）に変更された。

◎ 2004年11月24日：首大非就任者の会のサイトに、「都立の大学を考える都民の会」集会(11/14)でのフロアからの発言の一部がコメントとして投稿された。

◎ 2004年11月23日：「都立大の危機 --- やさしいFAQ」のミラーサイトができ，そちらでは全文検索(PDF文書を含む)が可能です。ご利用下さい。

◎ 2004年11月19日付で，大学管理本部のページに東京都公立大学法人評価委員会の配布資料（PDF）と，妙に生々しい議事録（PDF）が掲載された。
COMMENT: そもそも，大学管理本部は「自由な議論ができるように」という理由で，＜会議の議事録を取らない＞という非常識な行為を続けていた。2004年4月以降になって，ようやく一部の会議で議事録が取られるようになり，議事録の公開が定期的に行われるようになったが，それでも箇条書きが中心。しかし、今回の議事録は録音したものを文書にしたような物。

◎ 2004年12月15日（水）2004年度後期定例学生大会が開催予定日。自治会執行部のパンフには，学生アンケート（10/8現在，150枚の結果が掲載されている）
一部抜粋：
1. 各学部ごとの大学「改革」に関する説明会を開催して欲しいですか？　はい：134，いいえ：16
2. 現在学生にとって、大学「改革」の現状についての情報は十分なものであると思いますか？　はい：10，いいえ：124
3. 説明会が開催される場合、知りたいと思う情報に◯をつけて下さい。経過：24，影響：131，首都大について：60，見通し：50，その他：3
4. 説明会で、とくに説明して欲しいと思う人に◯をつけて下さい。学部長：40，学科主任：38，都知事，管理本部：113，その他：2
COMMENT: 「とくに説明して欲しい人」に，「都知事と管理本部」が圧倒的に多いのは，よく分かります。教員を前にして管理本部が説明をしたのも，たった一回。「学生に対しての説明責任は教員だけにある」，と主張する大学管理本部は間違ってます。管理責任の結果は，学生にも及ぶのですから。それにしても，学生自治会は頑張ってますね。今回の学生大会のパンフには，第1章　独立行政法人化，第2章　学習環境の保障，第3章　課外活動，第4章　来年度以降の自治会，というまとめがあり，内容も見事。

◎ 2004年11月25日（木）17時45分～(職員), 18時30分～(教員)：本部棟中会議室で「法人化後の事務体制について」，「派遣問題について」，「教員の勤務時間・休暇制度について」の学習会が、教職員組合主催で開催される。組合員以外の参加可。

◎ 2004年11月18日：11月9日の経営準備室運営会議で法人の「中期目標素案（たたき台）」が公開された。11月24日締め切り（当初は11月19日締め切りだった！）で学内の意見をつのるという。しかし，中期目標を達成するための中期計画は，まだできていない。定款の時と同じように，極めて短時間の内に「学内の意見を聞く」つもりらしい。
COMMENT:いやあ，中期計画の目的の中には，何回「大都市東京」がでてくるのでしょうか？ここまでくると，自意識過剰の病人です。
参照: 中期目標素案（目次），中期目標素案（たたき台）・本文を参照。

◎ 2004年11月18日：11月9日の経営準備室運営会議で配布された「公立大学法人首都大学東京定款（案）」は，大学側からの修正提案がほとんど受け入れられず（若干の文部科学省のアドバイスによる修正のみで），都議会に提出される案。
COMMENT:ようするに，初めから大学側の意見を聴くというのはただの「ポーズ」だったのでしょ？それでも，文科省のアドバイスで，目的だけはましになりました。
参照: 公立大学法人首都大学東京定款（たたき台［7/9/2004］と公立大学法人首都大学(案)［11/9/04］の差異。

◎ 2004年11月17日：＜文献紹介＞『日本の論点2005』（文藝春秋社）に茂木俊彦都立大学総長の「首都大学東京に潜む陥穽―『実学』重視が招く研究力と教育力の衰微」(P.646-649)と並んで，西澤潤一「首大」学長予定者の「首都大学東京はアジアの主要都市の立場を主張できる人材を養成する」(P.650-653)が掲載されている。さらに「公立大学改革で何が変わるのか？」(P.654-655)では基礎知識の解説あり。都立大問題に関する解説を以下に一部引用(P.655)(下線を引いたのは私)：
　今回の衝突で問われているのは、大学改革そのものの是非ではない。大学設置者として主導権を握ろうとする自治体と、学問の府による自主的な改革を重んじる大学側との対立である。都立大に改革が必要であることは多くの教員が認めており、自主的に改革に取り組んできた教員であればなおさら、都のトップダウン式の改革案をのむわけにはいかなかったのである。
　もちろん論争の背後には、効率を追求し、目に見える成果を上げることを目標とする改革は正しいのか、という根本的なテーマが横たわっている。大学改革において、「学問の自由」と経営を両立させる道はあるのか。東京都と都立大との緊張関係は、国立大の法人化で答えの出なかった問いを改めて突きつけてくる。
COMMENT:総長の文章は本筋を捉えている。西澤学長予定者の文章は，あいかわらず混乱。西澤氏は最後に，首大に「文学は要らないのか」という批判に答えて「...発足早々で、すべてを揃えるわけにはいかない。徐々に整備していくが、...」と言及。責任のある地位の人なのですから、ひとたび言った言葉には，責任を持ってもらいましょう。

◎ 2004年11月16日：私の「都立の大学を考える都民の会」での発表「首大」問題を考える --- 事実と真実，継続と断絶 ---がクビダイ・ドット・コムに載りました。プレゼンテーション・ソフトの画像ファイルです。

◎ 2004年11月14日：「都立の大学を考える都民の会」による集会は，三省堂ホールをほぼ満杯にする（190名参加）参加者があり，さまざまな立場からの発言が披露された。同時に，七生養護学校，「学校に自由の風を」ネットワーク，都立図書館，都立病院の代表からの報告で，いかに東京都が教育，文化，福祉を切り捨て，統制の強化，価値観の画一化へと向かっているかが改めて確認された。大会集会で決議された＜「都民の会」からの訴え＞が発表される予定。Z-13参照。

◎ 2004年11月10日：「首大非就任者の会」のサイトの「都立大学法学部法律学科の崩壊」という記事に対しての（大学管理本部からの？）反応発覚。首大ホームページの法科大学院の教員リストに突然，実務家教員が追加された。さらに非常勤教員までもが掲載されている。どうやら法科大学院だけはスタッフが充実していると宣伝したいらしい。その他にも疑問点が．．．さて，真相は？
11月11日に，上記の論考に「崩壊」論文についての誤解を解くというコメントがつけられた。

◎ 2004年11月9日：「英語青年」12月号(研究社)に，「特集：大学の英語教育」が組まれ，その中に加藤光也氏による「英語教育改革の現場から--- 都立の新大学の場合 ---」(P.24)が掲載されている。英語８単位の内，６単位をNSE(Native Speaker of English)担当授業として外部委託するとされていたが，外部委託は４単位までになったもよう。加藤氏は語る： ...そもそも、2年間に週2回程度の授業で、どれだけ「実践的」な英語力が身に着くというのだろう。（教養をも含めた幅広い英語教育とスキルの訓練を同時に施せるような英語の達人はそう多くはない。）本当の語学力を身につけさせようとしたら、結局は手間暇をかけるしかないという平凡な真理は、「経営的視点」から見向きもされないようだが、多くの大学で法人化後に聞かれるようになった「経営的視点」ということなら、一律に英語教育をおこなうというのではなく、必修単位は少なめとし、むしろ意欲のある者、必要な者が 3，4年次にも継続して英語の学習を続けられる体制を用意するというのも一つの道かもしれない。
最初の「経営的視点」とは，「首大」の経営的視点のことだろうが，本当の語学力を身につけさせようとしたら，結局は手間暇をかけるしかないという平凡な真理が理解できない人達が，「首大構想」の中心にいる。学問に王道なし。近道などないのだ。

◎ 2004年11月8日：11月1日付「広報　東京都」（第707号）の一面は，「首都大学東京が開学」の記事。さらに８面では，平成17年度塾生募集　東京未来塾が掲載されている。今回は，「首大」へ入学できるとは一言も書かれていない。「首大」に関する記述は最初の一文のみ。
＜東京都教育委員会は、日本の将来を担い、社会に貢献する志を持つリーダーを育成するため、首都大学東京と高等学校の連携により「東京未来塾」を開講しています。以下のとおり、第２期生を募集します。＞
「首大」の希望したコースに入れると思った学生の話にあるように，東京都教育委員会は「募集要項」に「首大に無試験無条件入学ができるわけではない」（＝試験があり，試験の結果次第では不合格になる可能性もある）ことを明記すべきだ。これ以上，未来塾の犠牲者を出さないために。

◎ 2004年11月8日：東京都立大学・短期大学教職員組合による「手から手へ」(2310号)に中央執行委員会による「首都大学東京」法人の「定款（たたき台）」と法人組織の骨格に対する見解が発表された。

◎11/13/2004 更新 11月6日（土）に都立大キャンパスで，「首都大学東京同窓会設立総会」が開かれた。「日本法社会学会関東支部研究会」に出席した他大学の研究者達が，正門のところで看板を目撃，＜まだ設立されていない大学の同窓会が何で発足できるのか？＞と驚嘆！都立大同窓会「八雲会」は科学技術大，保健科学大の同窓会と統合し，新大学同窓会を発足させた＜「八雲会報」88号（2004年10月15日発行・最終号）＞。 Z-12を参照。

◎ 2004年11月7日：「首大非就任者の会」のサイトに，「都立大学法学部法律学科の崩壊」という記事が投稿された。すでに公開されている情報に基づいているとは言え，「法律学科」がどのように崩壊したかが明白になった。

◎ 2004年11月5日：大学管理本部のホームページで，「首大」の新ホームページがオープンしたとのお知らせがようやくアップされた。ここには，The Tokyo U-club の動画ページのリンク，あの不評だった西澤潤一学長予定者のメッセージの他に，「首大」就任予定の全教員リストが公開されている。都立大では，このような教員リストを公開する場合には，必ず事前承認が行われていたが，今回は事前承認なし。いいのでしょうか？

◎ 2004年11月2日：「首大」の新ホームページの実体は，都立大の計算機へのエイリアスであったことが判明（www.tmu.ac.jp のIPアドレスは sparrow.comp.metro-u.ac.jp と同じ）。都立大の資源を使うことを，都立大学執行部は了承していたらしい。
来年度以降の計算機資源の扱いについては未決定。早急に確立すべき「首大」キャンパス間ネットワーク構想には，予算がつけられなかったらしい。考えてみると，大学全体に関わる各種委員会の今後の計画は，ほとんどすべてが白紙状態。「首大」をただ作ることだけに熱中していたら，来年度は「首大」も「都立大」も維持管理できなくなるのでは！？

◎ 2004年11月1日(月)： 10月19日(火)の「首大」をサポートクラブ「the Tokyo U-club」での石原都知事の暴言が http://www.tocho-i.metro.tokyo.jp/chtv/video/2004/1019TokyoU-club.wmvで確認できることが判明。知事祝辞（動画　約10分）ダウンロード(6.91MB)。問題発言は，7分から8分の所。

◎ 2004年11月1日(月)：週刊エコノミスト(11/9特大号，特報　就職できる大学)の２８ページに西澤潤一首大学長予定者のインタビューが掲載されている。タイトルは「専門教育の中心は都市工学だ」。やはり，西澤氏の本心ここにあり。他の専門教育なんて，そこそこにやればいいとお考えのよう。そして、再び問題発言。（石原都知事，高橋理事長予定者とまったく同じ内容の，フランス文学を引き合いに出した）単位バンクの説明の後で，「他大学に優れた講義がある場合、対抗して同じ講義を首都大学東京にも作るのは意味がない」そうだ。この考え方を進めて行くのが単位バンク制度の根幹にあるとすると，Ａ大学の数学の講義は優れているから首大では数学をやらない、Ｂ大学の中国史の講義は優れているから首大では中国史をやらない、と、どんどん逆行をすることになり、最終的に「限られた予算内で」は、首大の授業は好きなだけ削減できるということ。馬脚を露わした，というところか。(それにしても，知事，理事長予定者，学長予定者，３人そろって同じ＜たとえ話＞しかしないというのは，あまりにもお粗末。もう少し，お勉強したらいかがでしょうか。)
なお，同ページにはコラム「不人気！？首都大学東京：何のための大学改革なのか」という「首大構想」の適切な分析・評価記事が掲載されている。

◎ 2004年10月31日(日)：都立大学人文学部仏文専攻では，10月19日の石原東京都知事の暴言に対しての抗議文「石原東京都知事の発言の撤回を求める」(PDF)を発表。日本語版と共に，フランス語版も同時公開。

◎ 2004年10月29日(金)：10月19日(火)の「首大」をサポートクラブ「the Tokyo U-club」での暴言に関する記事がインターネット新聞JANJANにに掲載された。（「首大」設計者達の暴言と慣らされてしまった人達）

◎ 2004年10月29日(金)：「首大」公式ページが立ち上がった。URLは，http://www.tmu.ac.jp/。いかにも新しい構想を持った大学で，学生のことを考えたプログラムを提供しているかのような印象を与えるが，まだ学生はいない架空の大学。 まだカリキュラムも，単位バンクも、学則も、定款も、非常勤講師枠も、最終的な教員スタッフも、大学職員も決まっていないんですね。えっ，教員のリストが載っているって？まだ，これから流出する教員もいるんです。

◎ 2004年10月28日(木)：都立大学・短期大学組合のページに弁護団による裁量労働制導入の提案に関する意見書が公開された。（10/27日付)

◎ 2004年10月28日(木)：the Tokyo U-club のURLが判明。http://www.the-tokyo-u-club.jp 高橋理事長予定者の挨拶の中に「ここに至るまでの生みの苦しみは大きなものでした」というのは笑わせる。破壊されつつある都立大の在学生や教員達の苦しみはあなた達の味わった苦しみより遥かに大きい。そして，都立大の在学生や教員達の苦しみは人生の中で消し去ることができないほど深い。「首大設立」は「都立大破壊事件」であり、日本の大学の歴史の中に永遠に刻み込まれたのを、あなたたちは知らない。そして、これから大混乱が予想される「首大」の初年度，そしてその犠牲になる「首大学生」のことも。

◎ 2004年10月25日(月)：東京都立大学学生・院生連絡会議から都立大学総長への質問書(2004/9/17)教学体制の保全に関する質問書，それに対しての総長からの回答(2004/10/18)貴会から提出された総長への質問書（平成16年9月17日付）に対する回答，総長からの回答を受けた声明(2004/10/22)総長からの回答をうけてが公表された。
都立大教授会が「首大」設立後，これまで通り機能していかない限り，都立大学生の学習権は保障されない。この点を大学管理本部は、どう考えるのか？

◎ 2004年10月25日(月)：クビダイ・ドット・コムに、戸田裕之氏（経済）による「クビ大COE」はなぜ阻止されねばならなかったのかが公表された。また、「首大非就任者の会」調査班による、現在の都立大学教員流出状況も公表されている。就任承諾書を提出した教員の流出が始まっている。

◎ 2004年10月23日（入手情報）第2回大学説明会に参加した学生数が明らかになった。重複参加者を含めて約590名とのこと。経営(60)，法学(80)，人文社会(80)、理工x2(130)、都市環境(80)、システムデザインx2(60)、健康福祉x2(130)。10月末，受験生にとってはすでに受験校はほとんど決定していることから，今回の参加者はかなり「首大」受験に熱心な受験生であろう。ほぼ予想通りの数であるとの観測もあるが，重複参加者がいたこと，「首大」募集定員合計が1510名であることを考えると，やはりかなり少ない。

◎ 2004年10月22日(金)：石原都知事は記者会見で，「首大」の大学院に平成18年度産業技術大学院を設立することを発表。「東京の産業を活性化する人材育成を目指す」というのは，まさに「首大構想」の極致。教員は実際に企業などで働く“現場の人間”。管理本部発表の産業技術大学院のPDF資料。同時に，かねてから構想されていた「首大」の新分野「インダストリアル・アートコース」(PDF)も発表された。実は，みんなが慌てたのは，平成十八年度設立という部分。さて，本当にできるのか？

◎ 2004年10月22日(金)：2004年11月14日（日）開催予定の「このままでいいのか？　都立の大学」集会（主催：都立の大学を考える会）の開始時間が会場の関係で午後の２時からに変更されました。ご注意。

◎ 2004年10月19日(火)：「首大」をサポートする会員制クラブ「the Tokyo U-club」の席上、高橋宏・理事長予定者は：「学校さえ選ばなければバカでもチョンでも、そこそこの大学に入れる時代が３年後に来る」と差別用語を用いた発言をした一方，石原都知事は，「フランス語は数を勘定できない言葉だから国際語として失格している．．．」などと放言。このような人達が「首大」をトップで牛耳るとなると，今更ながら恐ろしい。詳しくは，毎日新聞（10月20日，朝刊　24面都内版）及び，Z-10を参照。

◎ 2004年10月16日(土)：10月15日定例記者会見で石原都知事が「近代経済学グループCOEプログラム返上事件」に対して、暴言をはいていたことが判明。このような発言をする人によって大枠を設計された「首大」に魅力がありますか？ Z-9参照。
時事通信記者
　先日都立大の研究グループがＣＯＥプログラムを辞退して、これで首都大学は先端的な研究を一つうしなったわけですが、
石原知事（質問をさえぎって）
　全然違いますね。一番頑固な、保守的・退嬰的な反対派がですね、腹いせにあんなことやったんでね、痛くもかゆくもない。今のままでも研究進められるし、充実して、また申請し直して、違う方法で国の援助を仰ぐこともできる。ああいう姑息なことをやらない方がいいよ。あれが学者かと思うくらい浅はかだ。

毎日新聞(10/16)報道，＜都立大教授らのＣＯＥ返上、石原知事「痛くもかゆくもない」＞http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/tokyo/news/20041016ddlk13040278000c.html
録画映像はMedia Player で、以下のURL で確認可（7分10秒のあたり) http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/ASX/m20041015.ASX

◎ 2004年10月16日(土)：本日は第2回「首大」説明会が南大沢キャンパスで開催されます。前回の説明会は管理本部が中心になって計画され行われたが，今回は教員が主体となるらしい（昨年度までのオープンキャンパスでは，当然のことながら教員が主体でした）。

◎ 2004年10月13日(水)：平成15年度に文部科学省の採択を受けた21世紀ＣＯＥプログラム「金融市場のミクロ構造と制度設計 (リーダー都立大渡部敏明教授)」の継続が断念された。ＣＯＥの研究者集団が補助金を辞退するのは，前代未聞。
管理本部のホームページに載った都立大学の説明：
「当該プログラムの事業推進担当者の多くが平成17年度に開設される首都大学東京への就任を保留した状態となっていました。　同事業の継続及び首都大学東京での経済学分野の充実のため、事業推進担当者の就任を説得してきましたが、現時点において大部分の事業推進担当者の就任意思を得るに至りませんでした。」
なぜ彼らが「首大」への就任拒否をしたのか。それは「首大構想」が研究者を粗末に扱い，研究環境を悪くすることが目に見えていたからだ。
「経済学部「近代経済学」グループの大半のメンバーの場合」を読み返してみよう。読売新聞は「研究メンバー消えたり減ったり…補助金、都立大が辞退」 ( http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041013i514.htm )，毎日新聞は「東京都立大：ＣＯＥ返上　研究者の大半が研究拒む」 ( http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20041014k0000m040116000c.html ) として速報。

◎ 2004年10月12日(火)：東京都大学管理本部は，新たに５名の「首大」教員の公募を発表。魅力ある教員の研究教育環境を保障せずに何回公募をやっても，集まってくる人達は知れている。今回も募集は「任期付き准教授」が中心。「知的財産法」，「法哲学」，「法社会学」，「現代日本政治」は准教授，「統計学」は教授又は准教授。大学管理本部の公募のページ，及びZ-8を参照。

◎ 2004年10月8日(金)：「都立の大学を考える都民の会」のホームページに11月14日（日）の集会「このままでいいのか？　都立の大学」のアナウンスがされた。

◎ 2004年10月7日(木)：東京都立大学総長見解「新大学設置認可答申を受けて──現状評価と課題──」が学内のインフォメーション・ギャラリー(事務局掲示板)に張り出された。（ポーカス 2004年10月8日目視確認）東京新聞（10月8日，朝刊，多摩版）は，この様子を「準備遅れなど課題列挙　都立大学長　首都大で異例の声明」として伝えた。Z-5参照。

◎ 2004年10月7日：16時30分～　人文学部では，教養棟230番教室で「学生・院生への説明会」が開かれる。Z-7参照。

◎ 2004年10月5日(火)：「開かれた大学改革を求める会」は，「都立4大学を統合する法人の設立，新大学大学院の設置に関する陳情」を東京都議会議長内田　茂宛に提出（文書は一部修正されたものが10月10日に再度アップされた）。Z-6参照。

◎ 2004年10月5日(火)：東京都立大学・短期大学教職員組合による「裁量労働制」の提案に対して全教職員の討議を！（手から手へ第2300号）が公開される。

◎ 2004年10月4日(月)速報、東京都立大学総長見解「新大学設置認可答申を受けて──現状評価と課題──」は、まだ修文中のものでした。ご迷惑をかけた関係者の方々に，勇み足を深くお詫びします。（リンク文書は削除しました。）（ポーカス 2004年10月5日）

◎ 2004年10月4日(月)：東京都大学管理本部のページに「首大」大学院 WG の「首都大学東京新大学院構想『中間のまとめ』」(PDF)が掲載される(分量に注意：73ページ)。この他にも、大学院関係のPDFファイルが３点あり。

◎ 2004年10月5日(火)：「首大」学長予定者西澤潤一氏，都立大に初来学予定。そういえば，高橋理事長予定者は，「ひと月に一回は大学を訪問して、意見交換を行いたい」なんて言っていなかったっけ？あれはもう半年以上前の意思確認書の騒動の最中だった。D-6

◎ 2004年10月4日(月)：東京都議会文教委員会開催。時間のある人は，是非傍聴を。

◎ 2004年10月1日(金)：朝日新聞(多摩版)によると9月30日，東京都は法人の業務実績を評価する評価委員６人を選任。任期は２年。委員は：青木利晴・ＮＴＴデータ相談役▽柴崎信三・日本経済新聞社論説委員▽仙波春雄・新日本監査法人代表社員▽西尾茂文・東大生産技術研究所長▽芳賀徹・京都造形芸術大学長▽原島文雄・東京電機大学長。　どこかで見たことのある名前が入っている．．．

◎ 2004年10月1日(金)：３つの「その他の意見」に関する記事が毎日新聞（朝刊）に掲載される。「首都大学：首都大設立問題　文科省設置審、非公表意見／東京　◇教員側との協力体制の確立説く」Z-3参照。

◎ 2004年9月28日：「都立の大学を考える都民の会」総会，並びに，集会「このままでいいのか？　都立の大学」が11月14日（日）に行われることがアナウンスされる(都立の大学を考える都民の会ニュース８号, 2004年9月23日より）。
11月14日（日）　午後1:00～4:00　集会，　午後5:00～6:30　総会，場所：三省堂ホール（東京都新宿区西新宿4-15-3　三省堂新宿ビル内）XX-2参照。

◎ 2004年9月24日：都立大学・短期大学組合の「手から手へ」 2299号が公表される。３つの「その他の意見」に関しても言及。Z-3参照。

◎ 2004年9月23日：東京都立大学学生・院生連絡会議による9月15日付要望書教学体制の保全に関する要望書が公表される。この要望書は各教授会宛に（人文学部・法学部・経済学部・理学研究科・工学研究科・都市科学研究科）に提出された。責任ある回答が各教授会から出てくることを望む。

◎ 2004年9月22日：「開かれた大学改革を求める会」は，昨日の設置審答申の報に対して「見解」を発表。「見解　―設置審による「首大」案認可答申に接して―」

◎ 2004年9月21日14時：9月17日の結果発表。「首大」認可への答申が設置審から出される。
　「文部科学省の大学設置・学校法人審議会は21日、都立４大学を統合し来年４月の開設を目指す「首都大学東京」の設置を認める答申を河村建夫文科相に提出した。」(共同通信配信ニュースより一部引用： http://newsflash.nifty.com/news/ts/ts__kyodo_20040921ts018.htm )
公表された留意事項が５つ。Z-1
未公表の３つの「口頭による意見」が付与されたという噂。厳しい注文が口頭で伝えられ，未公表というのは，なぜ？
一連の新聞記事に関しては，新聞記事などを参照。

◎ 2004年9月21日：傾斜的研究費配分に関する記事が朝日新聞夕刊に掲載される。減った研究費、経費削減でやりくり　廃止予定の都立大。

◎ 2004年9月17日：大学管理本部から，9月6日付で，(1) 事務組織に関する意見への回答，(2) 定款（たたき台）に関する意見への回答，(3) 年俸制に関する意見への回答が出されていたことが判明。回答を読むと，「意見を訊いた」というより，「意見は出してもらったが，こちらの方針は変らない」ということを確認するような内容。 W-13

◎ 2004年9月17日：傾斜的研究費配分の全貌が明らかになる。101件中85件が採択，16件が不採択となっていた。経済の首大非就任者がリーダーとなって提出されたプロジェクトは，内容も見ずに不採択になった，とのこと。都立大の予算配分なのにもかかわらず，「首大」へ行かないというだけで，誰かが介入してプロジェクト申請を蹴るのはおかしい。 W-14

◎ 緊急24時間ネット署名(9月16日午前8時～9月17日午前8時)は，95機関の有志277名が賛同し終了。文部科学省大学設置・学校法人審議会宛の文書は，「緊急要望書:首都大学東京の設置を急がす、約一年間の準備期間を確保してください」詳しくは，緊急要望書を参照。

◎ 2004年9月：『労働法律旬報』1582号（P.4～10）に人見　剛氏による「地方独立行政法人法と公立大学法人化──東京都の大学「改革」を中心に──」が発表される。2004年9月15日，雑誌編集部の掲載許可を得て，クビダイ・ドット・コムに掲載された。

◎ 2004年9月13日（月）：都立大・短大教職員組合のページに「大学に新しい風を」(Wordファイル)の第0号から第3号までがアップされる。「大学に新しい風を」第3号(Wordファイル)（9月6日発行）には，「大学に新しい風を」編集委員会定款検討グループ(8/9)による「国立大・国際水準以下の新大学――エスカレートした大学管理強化　（経営準備室資料7/9の問題点）」(HTML)と大串　隆吉氏による「法人と大学との一体化は、学校教育法の否定ではないのか？」(HTML)が掲載されている。

◎ 要請書の署名活動，最終集約日（9月10日）が迫る！まだ署名していない人は，急ぎましょう。
教職員・学生・院生を排除した「新大学構想」を撤回し都立４大学の自主的・民主的改革をもとめる要請書
形態：　配布されている署名用紙に署名
（上のリンク文書をプリントアウトしてFAXで送ることでもたぶん可（未確認）（誤字を発見してしまいました。「石原慎太郎」が「石畑慎太郎」になっていました。お詫びして訂正します。［9月5日20時］））
対象：　都立４大学教職員，学生，院生を含めて誰でもOK。
呼びかけ人：　東京地区大学教職員組合協議会，東京地区私立大学教職員組合連合，全国大学高専教職員組合関東甲信越地区協議会，日本科学者会議東京支部，全国大学院生協議会，東京都立大学・短期大学教職員組合，東京地方労働組合評議会詳しくはXX-1へ

◎ 2004年8月26日（8/25付ファイル）: 「首大」大学案内の訂正(pdf)が発表される。全部で13箇所。その内の2箇所（情報教育とアクセスマップ）は、リンクとなっており差し換えページ。さて、これで収まりますか？

◎ 2004年8月2?日: あまりに不備の多い「首大」の大学案内は，配布中止か？（噂）まだ全然決まっていないことが≪まことしやかに首大で行われること≫として扱われたり，あきらかに矛盾した説明があったり，単純ミスが多数あったり，稚拙な文章があったりしたという話。首大暫定ホームページで修正を載せて強行突破するかも。全国学校案内資料管理事務センターでは，8月30日（変更）に送料290円で発送となっている。東京都の国公立大学を選択すると、３ページ目にあり。

◎ 2004年8月26日(木)，27日(金)11時～16時：都立大の南大沢キャンパスで「首都大学東京」の大学説明会（オープンキャンパスと呼ぶと嘘になるから？）が開かれた。Y-1

◎ 2004年8月18日：大学管理本部の中の「首大暫定ページ」に平成１７年度入学者選抜要項項（pdf）が発表される。（以前あった入試要項の未定の部分を埋めたものか？）

◎ 「開かれた大学改革を求める会」の西川代表が，緊急意見表明「新大学発足は１年延期を」に対して補足説明を発表。(一部抜粋)
その後、「声明の趣旨には賛成だが、仮に新大学発足が延期となった場合、入試はどうなるのか？」　あるいは、「特に、修士課程修了予定の院生にとっては、来春の博士課程進学は切実な問題なので、入試中止は困る」といった指摘をいただきました。同じような感想をお持ちの方は多いのではないかと思いまして、皆様にメールを差し上げる次第です。
この件につきましては、事前に文科省に照会してありまして、もし９月、１１月に設置認可がおりなかった場合には、東京都にその意思がありさえすれば現行大学での入試を行なうことができる、との回答を得ています。メール全文はこちら

◎ 2004年8月16日：都立大・短大教職員組合が大阪府立大学教職員組合，全大教と共に8月6日に文部科学省と会見した模様を伝えた報告を公開。（「手から手へ」2296号より一部抜粋）
全大教：教員人事は学校教育法上は教授会が行う重要な審議事項の一つであり、教員人事については定款あるいは学則で規定されることが想定されているはずである。しかしこのような重要事項を司る「人事委員会」が、定款にも学則にも現れないことで、形式的チェックがすり抜けられるとすれば、まるで抜け道である。このようなことにどう対処するか、十分に工夫をお願いしたい。
文科省：東京都と大学との間では、どのような体制で制度作りがされているのか聞きたい。
全大教：法人の仕組み及び定款案はもっぱら都大学管理本部で実質的に作成されている。４月以降、形式的に大学の意見を聴くということはあるが、協議は依然として行われていない。
≪この後，文科省は何と答えたのか？≫

◎ 「東京私大教連」第221号（2004年7月30日）に，都立大学問題で７団体が文科省と都知事らに要請した時(7/21)の報告が載る。
(抜粋)...これに対し文科省は、「継続審議になった理由は、承認承諾書の教員の数が申請当初と一致しなかったためである」　「次の審査は9月になるが更に承諾書が少なくなれば審査も継続になる」との回答がありました。都立大学の教職員を蚊帳の外にしたあまりにも異常な石原都政に、文科省として指導を求めると、文科省としては「その立場にはない」と消極的な姿勢に終始しました。

◎ 2004年 7月28日付の東京都立大学・短期大学教職員組合弁護団の勤務条件交渉についての弁護団意見が，都立大学・短期大学組合のページに掲載される。

◎ 2004年8月13日：都立大学・短期大学組合による「2005年度大学関係予算・人員に関する教職員組合要求」（案）に関する意見の締め切り。詳しくは，を参照。

◎ 2004年8月9日：「開かれた大学改革を求める会」運営委員を中心とする有志が，「新大学発足は１年延期を --- 東京都の進める新大学構想と今後の方向についての緊急意見表明---」を発表。W-9

◎ 2004年8月5日（？）：「首大」の大学案内が刊行される。D-10。
2005年大学入試に備えた入試問題集も刊行予定(教学社のものは秋に出版される予定）。過去問題は，都立4大学のものを流用するのか？

◎ 2004年8月4日：「新大学の入試は誰が（どの組織が）行うべきか---大学管理本部の怠慢に抗議する---」（荻野綱男氏）がクビダイ・ドット・コムに掲載される。

◎ 2004年8月3日：傾斜的配分研究費の満額（？）支給通達が来た模様。大学管理本部は，研究費配分から組合員の処分問題を切り放した（組合員の処分問題に関して，管理本部が手を引いたわけではなさそう）。

◎ 2004年8月3日：４大学教員声明呼びかけ人会が「新大学を巡る危機的状況に対し，全ての関係責任者に緊急対応を求める」という緊急声明を出しました。都立大・短大教職員組合のコメント(8/5付)が出ています。W-8

◎ 2004年7月27日(報告が遅れました)：日本科学者会議が，公立大学のあり方を問うという声明を発表。即日、文部科学大臣，東京都知事，横浜市長および日本学術会議会長宛に送付。

◎ 2004年7月31日：クビダイ・ドット・コムに2件の文書がアップされた。首大非就任者の会による「25名だけが「首大」への就任拒否をしたわけではない--- 都立大学文系3学部における人材流出の実態--」と、水林彪氏による「「首都大学東京」非就任にいたる経緯および理由について」。

◎ 2004年7月29日：ベネッセ主催総合学力マーク模試(6月実施)の調査結果が公表される。「首大」は対前年度志望者数動向指数で「都立大」と比較して前期日程で59％、後期日程で46％と圧倒的不人気。偏差値も大幅に下落。2003年度都立大人文69，法68，経済62，理61，工62が、2004年度首都大では，都市教養60、都市環境58。
詳しくは， 2005年度入試国公立大文系前期， 2005年度入試国公立大理系前期を前年度の 2004年度入試国公立大文系前期， 2004年度入試国公立大理系前期と比較のこと。W-7

◎ 2004年7月20日：都立大評議会決定の「賃金闘争に関する組合執行委員に対する処分」に対して不服の大学管理本部は，評議会での再審査を求め，それに応じなければ「傾斜配分の今年度研究費の執行を行える状況にない」と脅しをかけてきました。詳しくは、都立大学・短期大学組合の抗議文「賃金闘争処分に関する管理本部の不当介入に断固として抗議する」をご覧下さい。W-4

◎ 7月15日14時頃：設置審答申が文部科学省に提出される。7月という早期認可は， NO ! 読売、東京、朝日，日経，毎日の各紙に関連記事。東京都大学管理本部の発表したプレス発表では，「５月以降新大学への参加取りやめや退職等により教員数や担当科目等に変動が生じ、７月追加申請書類に変更点が多数あった」ことを理由としている．では，なぜ前回の設置審の審査結果を伝えた時(6/14)のように，文部科学省からのファックスを公開しないのか？共同通信は，「関係者は先送りの理由として、４大学から新大学の教員に就く「就任承諾書」を提出した教員が、４月に都が申請した教員予定者５１０人から４８５人に減ったことを挙げ、「審査の前提が崩れた」としている」と報道。また朝日新聞は、「．．．継続して慎重に審査するため現段階での認可は見送った」と報道。W-2。

◎ 2004年7月9日に行われた第４回経営準備室運営会議では，またまたとんでもない資料が配布された。「定款たたき台」の中には，次のような部分がある。
「旧大学の最初の学長は、知事の指名に基づき、理事長が任命(任期4年)」
「最初を除き、旧大学の学長は、旧大学ごとに置かれる選考会議の選考に基づき、理事長が任命」
「旧大学ごとに教育研究審議会を置き、学長、法人の規程で定める組織の長により構成」
これは，現都立４大学の学則を無視し，教授会の権限を認めないという姿勢。こんなことが許されて良いのか？もっとも，今回，この「定款の案」に対して，教員が意見を言うことが認められているとのこと。どこまでこの案を改善できるか。

◎ 2004年7月13日，設置審分科会開催予定日。答申がでれば今月中に認可の可能性あり。問題ありとされれば，継続審議になる。さて，その結果は？
7月15日13時に公式発表される。7月という早期認可は，NO か？7月15日の夕刊，16日の朝刊に注目。

◎ 2004年7月10日発売（7月20日号）「週刊エコノミスト」は，「選ばれる大学」が特集。「就職編」，「受験編」，「改革編」の３部構成。就職編の冒頭に，「いまの大学は、「就職」のためにあるようだ。果たして、それが「大学」なのだろうか、とも思う。」と記してある。本特集で取りあげられた大学は，「就職予備校化」をして生き延びようとする大学ばかり。大学教育は，こんな方向に進んでいいのか？
ちなみに，P.34 には「05年開学　揺れる首都大学東京」（奥村隆）というコラムが「首都大学東京」の問題点を整理している。結びの言葉：「学生にとって魅力的な大学をつくるには、教員の研究環境を整えることも重要になっている。」また，同ページには，COEの説明の後で、「（COEは）学生の大学選びの重要な指標ともなるため、国から支給される『競争的資金』のなかでも、私大を含めて各大学が最も獲得に力を入れている。」と紹介されているが，「首都大学東京」構想では，COE獲得のための方策が今まで一度も話題にならなかった。 これでは研究者だけでなく，受験生にもそっぽを向かれますよ。

◎ 2004年7月11日「都立の大学を考える都民の会」が，新たに情報開示請求の結果を公表。

◎ 2004年7月9日：毎日新聞によると「四つの都立大学を統合してつくる新大学に２年教程のレンジャー養成学校を創設」 すると石原都知事が発言。その名も「都レンジャー」（とれんじゃあ！）。 N-16

◎ 2004年7月9日：都立大破壊に関する Flash movies が発見される。2003年度版と2004年度版あり(再生には，Flash player が必要）。

◎ 2004年7月4日：「開かれた大学改革を求める会」（代表　西川直子）による声明が発表される。以下，一部抜粋(赤強調 by Pocus)：
承諾書を提出した所属教員のうち、東京都が推し進めている「大学改革」を是としている者は皆無といっていいでしょう。極めて苦しい選択の末に、多くの教員は格段に悪化する新しい環境のもとでも研究と教育の根を絶やさないため、来るべきポスト石原時代へとその根を繋げるため、また学生・院生への指導責任を全うするため、等の理由から新大学への移行を決意したのだと思われます。一方、批判精神の封殺を図る東京都の強権的な手法と理念なき新大学構想のもとでは、大学は自立した研究教育機関としての生命をうしなってしまうと危惧し、大学の名に値しない「首都大学」に加わることを潔しとしない教員は、今後予想される研究条件や給与面での差別と迫害、さらには失職という過大なリスクを冒してまでも非提出を貫き、旧大学に残留する道を選びました。いずれも「苦渋の選択」であったと言わざるをえません。このような不毛で苛酷な選択を強いた東京都の教育行政の独裁性と恣意性については、憲法と教育関係諸法規、さらにはユネスコ大学憲章への違反とも関連して、かならず後世の審判がくだされることでしょう。同時に、戦後の歴史を通じて総合大学として健全に発展し機能し、社会に貢献してきた大学の根本性格を、「設置者」の恣意のままに、そして「改革」という美名のもとに、首都の行政と産業振興に奉仕する効率第一主義の地域大学――西澤学長予定者のお膝元である岩手県立大学の、いわば東京都版――へと無理やり変換しようという都の基本方針についても、学問と文化にかかわるその思考の根源的誤謬が、いずれ批判にさらされることになるでしょう。

◎ 2004年6月26日：学生自治会前期定例学生大会で10項目の決議案が採択される。「首大」が発足してしまうと，都立大学の学生も声を上げていかなければ，都立大学生の学習権はあやうい。
(1) 授業料の値上げに反対し，値下げを求める，(2) 都立大学の特色である昼夜開講制，及び少人数教育を保障することを求める，(3) 「首都大学東京（予定）」の設置に伴い予想される学習権の悪化に対して，都立大生の学習環境を保障することを求める，(4) 学生と学習環境を根本から支えている教員・助手の研究環境を保障することを求める，(5) これまで学生の課外活動の自治，自由を保障してきた，学生ホール及びサークル棟の学生による自主管理・自主運営を今後も引き継いでいく，(6) 来年度以降の学事日程においても，現在休校措置がとられている新入生歓迎期間，府大戦，大学祭期間での休校措置が存続されることを確認する，(7) 近年行われている課外活動予算の削減に反対し，これ以上の削減中止と，学生の課外活動をよりいっそう維持発展させる立場に立った課外活動予算の拡充を求める，(8) 図書館を日曜日に開館するように求める，(9) 現在修理・改善が必要な施設に対しても随時早急な対処を求める，(10) 「首都大学東京（予定）」の学生も東京都立大学学生自治会会員とする。

◎ 2004年7月3日：毎日，朝日，産経で「就任承諾書」を巡っての報道が掲載される。各紙は，「都立４大学の教員５１０人の４８５人が就任承諾書を提出」と報道したが，ここにもまた管理本部お得意の数字のトリックが隠されていた。 T-10

◎ 2004年7月3日：「首大非就任者の会」のホームページhttp://www.kubidai.comに首大非就任教員の生の声が掲載される。

◎ 2004年7月1日：都立大学人文学部6月27日教授会にて決議された留保条件，「身分・雇用に関わる諸条件が未確定な段階での就任承諾書提出について」と要望「学則上の教員人事に関する教授会権限の記載について」が発表される。人文学部教授会では，3つの条件の内，2つがほとんどゼロ回答であるとの認識から，このような留保条件を公式に発表することになった。T-8

◎ 2004年6月24日：都立大人文学部教授会では，6月17日都立大人文学部教授会が要求した書面による回答が「南雲メモ」という形で紹介される。南雲学部長と管理本部の2回に渡る長時間の議論のすえ，人文学部への回答は学部長がまとめて，管理本部がその内容を追認する形となった。管理本部は，「３つの要望には，全学に係わる問題が含まれている」とし，その回答を6月24日，「４大学教員の皆様へ」として，配布。人文学部教授会では，会議の途中で配布され検討され，大筋において「南雲メモ」と一致することを確認。３点の要求項目の内，教員の身分・雇用に関する問題と教授会の人事権に対しては，十分な回答が得られなかったという意見が大勢を占めた。人文学部執行部は，就任承諾書を取りまとめる方向で動き始めた。就任承諾書を出すか出さないかの結論は，個人と専攻単位で考え2～3日の内に結論がでる模様。T-8

◎ 2004年6月23日：都立大人文学部仏文と独文からの雑誌「財界」編集部への抗議文(6/19日付)が公開(pdf)される。

◎ 2004年6月20日の「都立大「改革」問題の集い」における文系院生会からの報告に注目。
今月６月には、都議会文教委員会へも再度働きかけを行いました。また、文部科学省大学設置審議委員会へ、理系や他の院生の方々と共に、私達が抱える不安を綴った手紙を再び送りました。このような取り組みを通じて私達は、学内の諸団体と、一層連携を強めています。
ところが、５月２８日の文教委員会では、大村参事から、このような発言がありました。「現在ではほとんど来庁者や電話での質問等はなく、大学との間で既にルールが出来上がっている」というものです。しかし、実情は全く違います。管理本部は、「学生に直接説明をするため、大学に来て欲しい」という学生の呼びかけに、「現大学の学生へは、大学が説明をすべきだ」と回答し、頑なな姿勢を崩そうとしません。学内の諸団体が幾たび要望書や質問状を出しても、彼らは文章に拠る回答を出さず、不誠実な対応を相変わらず続けています。管理本部へ届くことのない、行き場のなくなった不満や疑問は、却って大学内に燻っているのです。

◎ 2004年6月21日：都立大学・短期大学組合が「管理本部は人文学部教授会の質問に、明快な言葉で、直ちに答えるべきである」と「就任承諾書はまだ提出できない --- 人文学部教授会」(pdf)を発表。

◎ 2004年6月20日：「都立の大学を考える都民の会」は，「都立大「改革」問題の集い」を開催。参加者およそ100名，盛況の内に幕。教員，組合，助手，院生，学生それぞれの立場からの現状報告がなされた。

◎ 2004年6月17日：人文学部教授会では，大学管理本部が要求項目に関しての文書による明確な回答を示すまでは就任承諾書を提出しないことを全会一致で決議。「開かれた大学改革を求める会」では，第８号のニュースを6月8日に配布開始。T-3

◎ 2004年6月14日：文部科学省高等教育局大学振興課大学設置室から「設置構想審査の結果，申請内容の補正を求める意見は付されませんでしたので，別添により追加書類を作成し、7月2日（金）まで提出してください。」とのファックスが届く。審査の経過は不明。ファックス(P.2)には「首都大学東京」に関わる文字は一切なし。6月16日の朝日新聞「時時刻刻」（朝刊第２面）には，さっそく就任承諾書の締め切りが7月2日として伝えられる。

◎ 2004年6月15日：東京読売新聞，日本経済新聞に「首都大学東京」の大学院構想の記事。6月14日に教学準備会議をやって，その日の内にまだ未定の部分が多い構想内容を教員に知らせる前にプレス発表とは。あいかわらずやりますね，管理本部。

◎ 2004年6月14日：都立大学・短期大学組合の大学管理本部宛緊急要求２件が発表される。「新法人における雇用制度に関する緊急要求」と「助手配置問題に関する緊急要求」(pdf)。

◎ 2004年6月14日：「都立の大学を考える都民の会」から「東京都公立大学法人評価委員会条例」案に関する意見が発表される。

◎ 2004年6月14日：都立大大学祭の統一テーマ決まる。「都立大よ、永遠に」

◎ 2004年6月8日：インターネット新聞JANJANに東京都立大学の危機－カネで大学を管理しようとする都庁という記事が掲載される。
参照先：http://www.janjan.jp/area/0406/0406065124/1.php

◎ 2004年6月4日：首都大学東京における英語教育についての意見が東京都立大学英文学会WEBサイトに掲載された。
「首大」の英語教育構想は「英語が話せないコンプレックスを持った英語教育に無知な人たちがでっちあげた」としか思えない。まだ見ぬ「首大」の学生がかわいそう。

◎ 2004年6月11日16時20分～：都立大経済学部で「経済学部学生向け説明会」が開かれた。その時の様子に関しては，ここ→ http://malloc.ddo.jp/tblog/の掲示板の書き込みを参照。

◎ 2004年6月10日：「首大」の暫定ホームページ現る！（2004/6/9日付）http://www.daigaku.metro.tokyo.jp/syutodaigakutokyo/index.htm。管理本部の中に無理やり押し込まれたもの！

◎ 2004年6月10日：学生によるハンガーストライキ終了。院生会などからの終了要請を受けてか？午後，有志とともに文部科学省へ。

◎ 2004年6月9日：都立大学・短期大学組合が大学院重点化は不明・大学院でも「大括り・弾力化」？(pdf)で，第1回大学院検討部会の様子を伝える。 T-5

◎ 2004年6月7日：都立大学・短期大学組合が「就任承諾書」「意思確認書」提出にあたっての５項目の要求(pdf)を発表。T-1,T-2

◎ 2004年6月8日：「世界」（7月号）発売。準特集「私たちはなぜ『首都大学東京』にNOと言うのか」

◎ 2004年6月11日(金)に都議会文教委員会が13時から開かれます。大学管理本部がいったいどのような答弁をするのか見守る必要があります。12時から傍聴券が先着順で配られます。時間の許す方は是非傍聴を。東京都議会のページはhttp://www.gikai.metro.tokyo.jp/。

◎ 2004年6月5日：都立大学・短期大学組合の（傾斜配分に関わる）公開質問状(5/10)(pdf)に対して5月27日付で文書による「回答」があったことが公表された。高橋理事長予定者宛の公開質問状だったが，経営準備室事務局，大学管理本部管理部の泉水　一氏からの「回答」となっており，高橋理事長予定者からの回答ではない。しかもその内容は極めて場当たり的で呆れ果てた内容。詳しくは，都立大学・短期大学組合の形式、内容ともに不誠実な回答に抗議する：5・10公開質問への「回答」とその批判(「手から手へ」第2287号）を参照。

◎ 2004年6月5日：昨日の緊急４大学教員集会(18：06～21：07)は，学会シーズンにもかかわらず参加者120名～200名で，議論白熱する場面も。各組織からの現状報告に加え，就任承諾書の実体が紹介される。助手有志からは新たな声明が発表され，「就任承諾書（助手に対しては「意思確認書」）提出の前提となる諸条件を明確にすることを強く求める」という決議を若干の修正を含んで採択。

◎ 2004年6月3日：「開かれた大学改革を求める会」ニュース第7号緊急発行。6月3日人文学部臨時教授会では，(1) 新大学における大学院の構成，(2) 教員の身分・労働条件が明示されない限り就任承諾書を提出しないことを決定。

◎ 2004年6月8日発売予定の岩波書店『世界』728号（2004年7月号）に準特集「私たちはなぜ『首都大学東京』にNOと言うのか」が組まれる。
・　川合康「都立新大学問題―何が起こっているのか　開かれた大学改革を求めて」(P.200-208)
・　アラン・ジュフロア起草　西川直子訳・解説「[フランス発]　東京都知事への要望書」(P.218-222)
・　経済学グループ　　浅野皙・神林龍・戸田裕之・村上直樹・脇田成「都立新大学構想の評価と経済学者たちの選択」(P.209-217)
・　東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程1年　吉田達也「読者談話室：大学は独立心を忘れたのか」(P.18)

◎ 2004年6月1日：緊急４大学教員集会の呼びかけメッセージ(pdf)が公表されました。6月4日の緊急４大学教員集会では，学生や院生の参加も呼びかけています。

◎ 2004年5月31日: 5月28日に，学長予定者と学部長予定者らが文部科学省へ設置審のヒヤリングに出かけた模様。かなりいろいろな注文がついたという噂。一方で，政治的圧力をかけようとしている人達もいるという噂もあり予断を許さず。（これだけ問題山積の「大学申請」が通ってしまったら，後に残された学生や教員はどうなってしまうのだろう。）どんな形であれ，教育や研究が政治的圧力によって歪められてはならない。

◎ 2004年5月31日: ついに学生が「首都大学東京設立反対」を掲げて100時間ハンストを企画。6月7日から11日，都立大内インフォメーションギャラリーにて。気持は分かるが，危険な企画は止めて欲しい。

◎ 2004年5月31日: 都立大学人文学部教授会から２つの文書が公表されました。1つは東京都の２００４年度大学研究費配分方針の問題点について(5/27)という抗議と提言，もう1つは東京都の新大学設置に向けた教員公募・選考体制の問題点(5/27)という文部科学省大学設置・学校法人審議会宛の要請です。

◎ 2004年5月28日の文教委員会：都立の新大学名称公募（全体数4047件）の中で一番多かった「東京都立大学」は，実に2604件だったことが判明。ということは，公募数の64％が，「東京都立大学」。ちなみに，「首都大学」はたった31件で全体の0.8％だった。なぜ「首都大学東京」になったか？公募に含まれていなかった名前を石原都知事が勝手に決めたんです（A-2）。

◎ 主催：４大学教員声明呼びかけ人会による緊急４大学教員集会が以下の要領で開かれます。
日時：６月４日（金曜日）午後６時～８時　
　　　東京都立大学　教養部教室棟１１０番教室
主催：４大学教員声明呼びかけ人会
賛同：開かれた大学改革を求める会、文系助手会有志、理学研究科助手会有志、工学研究科助手会有志
趣旨は呼びかけ声明をご覧下さい。

◎ ◆「都立大「改革」問題の集い」が企画されました。
　　日時：６月２０日（日）午後１時から
　　会場：東京都立大学９１年館
　　主催：都立の大学を考える都民の会
　　テーマ：いまどうなってるの？都立の大学　～教員・学生から話を聞く会
　　内容：　第一部　大学当局者から話を聞く, 　第二部　教員・学生から話を聞く

◎ 2004年5月27日：東京都立大学にて「都民の会」が茂木俊彦東京都立大学総長への申し入れを行なった(5/2)概略が発表される。内容は、都立の大学を考える都民の会ホームページで。

◎ 2004年5月25日『財界』（6月8日号）に，特集試練の大学改革 vol.2：「首都大学東京はどんな大学になるのか」(P.73-82)が組まれる。西澤潤一氏，高橋宏氏のインタビューあり。私たち教員が選んだ人ではないが，このような人達が「首都大学東京」を動かしていく。西澤氏は「小学校からの人間教育の大切さ」を説き，高橋氏は「経営効率」を説く。このような人達が引っ張っていく「首都大学東京」にあなたは魅力を感じますか？D-8

◎ 2004年5月25日，都議会運営委員会では都議会定例会を6月1日から16日まで開催することを決定（毎日新聞5月26日）。都公立大学法人評価委員会条例などの審議，「首大」入試考査料，入学金が審議され決定される模様。

◎ 2004年5月25日，朝日新聞社説「■都立大統合――現場の声をよく聞いて」が掲載される。http://www.asahi.com/paper/editorial20040525.htmlL-15

◎ 2004年5月28日（金），都議会文教委員会開催。(1) 法人評価委員会条例案，(2) 入学考査料・入学金条例案が議題にあり，資料配布と理事者説明。2004年6月10日（木）の文教委員会では，「大学改革」関連の請願陳情審査１件。

◎ 2004年5月20日，首都大学東京各学部長・研究科長宛に「就任承諾書等の提出について」という西澤潤一教学準備会議座長からの文書が配布される。教員の氏名等を記載した書類(様式第３号)は，６月４日中間まとめ，６月１７日最終まとめ。ついに来ます。就任承諾書の提出期限は６月１７日(木)。

◎ 2004年5月20日，毎日新聞（朝刊，都内，東京ワイド）に５段抜き記事「来春開学目指す『首都大学東京』　教員側との溝深く：7月末認可予断許さず」。
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/tokyo/news/20040520ddlk13040215000c.html
毎日新聞（朝刊，＜事件　話題　暮らし＞）に「賛否で研究費を配分：首都大学東京経営準備室　教員が『差別』と反発」。 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20040520k0000m040154000c.html

◎ 2004年5月20日発売，ブックレット『都立大学はどうなる』は都立大生協書籍部にも入荷。生協を入ってすぐ右側のカウンターの上に平積みになっています。
花伝社の紹介のページ：http://www1.biz.biglobe.ne.jp/~kadensha/shinkan/200405_toritudai.html

◎ 2004年5月18日，開かれた大学改革を求める会，東京都立大学学生自治会執行委員会，東京都立大学人文科学研究科院生会，東京都立大学文系助手会有志から，「首都大学東京学部長予定者」への公開質問状が提出される。

◎ 2004年5月18日(火)，学生・院生のための説明会（16時20分～17時50分）がおよそ200名余りの参加者のもとで開催される。総長を初めとする各学部長は，学生自治会の2004年5月12日付「総長・各学部長による説明会に関する要望書」に対しての回答をした。自治会による新入生アンケート(A-10)（878人中536人回答，実施期間2004年4月19日～23日）の結果も公表される。P-18

◎ 2004年5月12日，「都立の大学の法人化にともなう教職員の身分・労働条件に関する要求（第１次）」(pdf)が都立大学・短期大学教職員組合のページに発表される。今後の団体交渉をする出発点の提案。これに対して大学管理本部からどのような返事が返ってくるか？

◎ 2004年5月12日，東京都立大学にて管理本部による「人事給与制度説明会」が開催される。１６時２０分～１７時５０分，教養部棟１階１２０番教室。
最後の「まともな答えがない！」，「権利問題と事実問題を取り違えている！」という指摘に拍手がおこるが，司会者が終了を告げても拍手なし。 P-16，P-17．

◎ 2004年5月12日，河村建夫文部科学相，来春の開校を予定している公私立の大学・短大計15校の設置認可を，大学設置・学校法人審議会に諮問（朝日，共同通信，時事通信，日経など）。共同通信は，「同審議会の答申は、首都大学東京と大阪府立大は早ければ７月中、他の１３校は１１月となる見通し」と報道。

◎ 2004年5月12日，首都圏ネットワークにブックレット『都立大学はどうなる』の画像イメージ(jpg)がアップされる。

◎ 2004年5月10日，都議会文教委員会（3月18日）の会議録が公開される。傾斜配分に関する曽根議員と大学管理本部宮下参事のやりとりに注目。違法性をひた隠しする姿勢がみえみえ。
〇曽根委員　その検討委員会のメンバーの中には、今の都立大の組織とは別であるはずの新学長予定者、新理事長予定者も入っているんでしょう。どうなんですか。
〇宮下参事　その委員会のメンバー等につきましては、経営準備室会議に諮りまして今後検討してまいりたい、このように考えております。
〇曽根委員　入っているんですよ。だから、自分のいうことを聞かないところには研究費出さんぞという姿勢がもう来年度の都立大のところから始まろうとしているんだ。こんなやり方で一体、本当にまともな大学をつくる気があるのかと、根本から疑わしくなるわけです。だからこそ、もう大学内外から、今の管理本部と知事のやり方に抗議が殺到しているわけです。

◎ 2004年5月10日，都立大学・短期大学教職員組合が「今年度都立４大学研究費の配分に関する公開質問状」を新大学設立本部経営準備室長　高橋　宏氏宛に提出。

◎ 2004年5月20日発売予定のブックレット『都立大学はどうなる』の詳しい予定目次が公開される。XX-14

◎ 教職員・学生・院生を排除した「新大学構想」を撤回し都立４大学の自主的・民主的改革をもとめる要請書の署名活動が始まる。第一次集約2004年6月5日，最終締め切りは2004年7月20日。詳しくはXX-1を参照。

◎ 2004年5月8日，歴史学研究会シンポジウムが開催される。時間：１３時～１７時，会場：早稲田大学文学部33号館(2階)　第1会議室，タイトル：大学「改革」の歴史的位置－私たちはこの危機にどう向き合うべきか？－，主催：歴史学研究会

◎ 2004年5月6日，都立大学・短期大学組合から２つの文書が公開される。設置審運営委員会で意見続出(pdf)および，教員を差別し基礎的研究を軽視する「傾斜的配分研究費」(pdf)。前者は，さる4月28日の設置審への申請に先だって4月26日に行われた設置申請事前相談の時の様子を伝えている。後者は，「首大」経営準備室長が都立４大学の研究費傾斜配分を決めるという前代未聞の暴挙にたいしての組合の見解を伝えるもの。（N-13，N-14）

◎ 2004年5月5日，JANJANに「東京都立大学の危機―許されない設置認可」が掲載される。「４月２８日、大学管理本部は文部科学省に対して都立新大学の設置認可申請を行った．．．。混乱が収拾に向かわないままでの設置認可申請となった。この混乱の責任は誰が取るのだろうか。都知事か、大学管理本部長か、それとも行政へのチェック機能を果たさない都議会議員だろうか。しかし、彼らは退任すればそれで終わりである。一度破壊された学問の場を復旧することは極めて困難だ。全ての「付け」は都民に帰ってくることを忘れてはならない。」（記事より一部抜粋）
全文は，http://www.janjan.jp/area/0405/0405033961/1.php を参照。

◎ 2004年5月4日，朝日新聞の声欄に投書「教育の生命は知事より長い」（今村　喜夫氏）が掲載される。「新首都大学構想について石原・東京都知事の威勢のいい発言が目立つが、都民や都立大出身者の声がほとんど聞かれないのは不思議だ。」と始まるが，確かにもっと多くの都民や都立大出身者からの声が欲しい。K-7

◎ 2004年4月28日付の事務局長からの文書が都立大教員に配布される。5月13日(木)16時20分～17時50分，教養部棟1階120番教室にて「人事給与制度説明会」が開催されるとの事。内容：(1) 給与制度について，(2) 任用制度について，(3) その他，(4) 質疑応答．説明者：大学管理本部．2004年3月8日に科学技術大学では，すでに説明会が行われているが，異論多数噴出。「手から手へ」第2269号を復習しておきましょう。＞都立大教職員の皆様。I-8

◎ 2004年4月30日，朝日新聞（第2社会面）に「都の新大学　仏からノン　知識人ら署名：外国文学専攻"廃止"異文化の軽視」が掲載される。「人文軽視」に警鐘。フランスやベルギーの知識人が署名運動を始める。「他国の文化軽視は批判的精神の衰退につながる」，「外国語や外国文化の教育を制限する試みには、どの国でも、いかなる理由であっても反対の声を上げねば」。 M-21

◎ 2004年4月28日，大学管理本部は設置認可に係る申請書を文部科学省に提出。この時の模様は，NHK首都圏ネットワーク（4月28日18時15分頃～）に放映される。（管理本部のページではなく）東京都のページに，概要の説明が載る。予備申請をする余裕がなく，4月28日ぎりぎりに製本したものを持ち込むという「一発申請」だった。

◎ 2004年4月28日，NHK首都圏ネットワークで都立新大学問題が取り上げられる(18時15分頃～)。一方的に東京都の意見中心に構成されていた。M-20

◎ 2004年4月23日付で経営準備室長名で各大学総長・学長宛に「傾斜的配分研究費の考え方について」という文書が送付される。経営準備室長が予算配分の決定権を持つとは考えられない．．．N-13

◎ 2004年4月26日，都立大学・短期大学組合の文部科学省への要望書(pdf)(4/23)が公開される。この要望書提出の経緯や説明は手から手へ第2276号(pdf)にあり。

◎ 2004年4月26日，ブックレット『都立大学はどうなる』出版（5月20日予定）のアナウンスが首都圏ネットに。発行・花伝社/発売・共栄書房，840円(税込)。2004年5月5日，目次予定が公表される。

◎ 2004年4月24日，「都立の大学を考える都民の会」による都立４大学の「改革」をめぐる３月以降の事態についての「都民の会」の見解(4/23)が発表される。

◎ 2004年4月19日，東京都立大学人文学部教授会による「４月８日付大学管理本部長文書に関する見解」(4/15付) が発表される。管理本部との「開かれた協議」は，依然として実現していないことは明らか。秘密裏で管理本部はこうしている間にも一部の教員を味方に作業を進めているという噂。都立大学・短期大学教職員組合からこの間の経過と、組合の見解(4/19, pdf)が発表される。4・9山口文書に対しての疑惑が深まる中で「4・14総長・本部長会談」が行われ，その結果がレポートされている。P-15

◎ 2004年4月14日，管理本部ホームページ情報更新。「新大学」の学部等の名称(pdf)が決定事項として発表される。この資料は4・9山口文書の最後のページにあったもの。この名称に関しての議論は，P-9。西澤学長予定者は，一任された名称の決定についての問い合わせに沈黙。＊沈黙＊沈黙！

◎ 2004年4月13日，４大学教員声明呼びかけ人会による「声明」が発表される。毎日新聞(4/14，朝刊，東京版)「開かれた協議体制を　首都大学設立問題　4大学教員らが再び声明」に記事。

◎ 2004年4月8日付の山口一久大学管理本部長名の「各大学教職員の皆様へ」という文書が配布される。首都圏ネットでコメントと総長からの緊急文書(4/9)が公開。 P-12,P-13, P-14. 都立大学・短期大学組合のコメント(4/12, pdf)

◎ 2004年4月7日読売新聞報道。(http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040407i301.htm)COEグループ，「クビダイ」によって切られる。「首大」は「経済学コース」のコースの設置を断念。改めて教員を公募し，次年度以降の設置を目指す。関連記事は，共同通信，日本経済新聞にもあり。 COEグループメンバー(渡辺隆裕氏)による経過説明はここを参照。 I-9

◎ 2004年4月6日，都立大学・短期大学組合のページに4月2日付の新たな総長の意見と要望(pdf)が発表される。 P-11

◎ 2004年3月29日総長声明(pdf)及び，それに言及する都立大学・短大組合の声明（3/31)(pdf)が発表される。
2004年4月2日共同通信報道（「協議し開設準備進める」　首都大学で都立大総長）(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040402-00000166-kyodo-soci)(yahoo headline) P-9, P-10

◎ 2004年4月号『現代思想』特集教育の危機に 長谷川宏氏による「『運動初心者』たちのたたかい：『今どきの学生たち』とともに」(P.122-132)，岩崎稔氏による「大学の混乱と自己破壊：平成15年度『文部科学白書』を読む」(P.115-121)は必読。 XX-13

◎ 2004年3月29日共同通信ニュース「教員の９６％新大学へ移行　都立大めぐる混乱収拾へ」。3月30日に東京新聞，読売新聞，日経新聞に関連記事。(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040329-00000228-kyodo-soci) 「一時は新大学構想に対する反発から都立大教員の６割近くが新大学への就任意思確認書を提出せず混乱が広がっていたが、事実上収拾へ向かうとみられる。都は教員配置を固めた上で４月下旬、文部科学省に設置認可を申請する」と報道されたが，果たして真実は？ L-14

◎ 2004年3月29日（月）第7回＜拡大＞教学準備委員会，および第2回経営準備室運営会議が開催される。 P-9

◎ 2004年2月19日（木）の文教委員会速記録が公表される。誓願や陳情が審議された時の委員会。

◎ 2004年3月28日（日），情報文化センターホールで（シンポジウム「任期制・年俸制導入と評価制度は大学と教育をどう変えるか」が開かれる。趣意書(Wordファイル)。Word fileが読めない人は，こちらを。 04/03/28 ≪任期制・年俸制シンポジウム≫『報告集』が横浜市大の佐藤教授のサイトで。学問の自由と大学の自治の危機問題のサイト内。O-14

◎ 2004年3月23日に都立４大学学長，首大理事長予定者，大学管理本部長による会談が開かれる(学長予定者は欠席)。

◎ 2004年3月19日に大学評価・学位授与機構の大学評価の結果が公表される。
都立大人文学部(教育)，都立大人文科学研究科(教育)，都立大社会科学研究科(教育)，都立大人文学系研究評価。（以上4件 pdfファイル）
都立大人文学部の教育評価の特記事項と，研究評価の特記事項には，大学評価にあたっての自己評価と現在の「改革騒動」によって悪化している教育研究状況が報告あり。

◎ 都議会文教委員会が3月18日に開催される。「何らかの仕切り」，「なんらかの担保」というどこかで聞いた言葉が公式に使われた(一度作った原稿は何度でも使うのです)。
毎日新聞(3/19)(http://www.mainichi.co.jp/area/tokyo/news/20040319k0000c013003000c.html)。 L-13

◎ 2004年3月17日に都立大独文の要望書が，3月18日には都立大仏文の要望書が発送され公表される。

◎ 2004年3月15日付で都立大学名誉教授122名が東京都立大学の将来に関する最近の事態を憂慮する共同声明を発表。2004年3月16日に以下の各紙で紹介される。名誉教授９割憂慮　「内容不明確」と共同声明(毎日新聞東京版)，都立大名誉教授ら首都大に批判声明(東京新聞東京版)。都立大名誉教授　１２２人が抗議声明　「首都大学東京」計画(朝日新聞東京版)。

◎ 失いたくない都立大の価値都立大生による投書（朝日新聞　「声」欄, 3/16）。M-18

◎ 2004年3月16日都立大・短大教職員組合の意見広告(pdf)が東京新聞朝刊に掲載されました。

◎ 2004年3月8日，都立科学技術大学で，大学管理本部による経営準備室会議(2/13)資料に関する全教員を対象にした説明会が開かれた。異論多数噴出。（都立大には説明に来ないの，管理本部さま？） cf. 「手から手へ」第2269号 I-8

◎ 岩波「科学」４月号(3/25発売予定)は特集「大学はどうなるのか？」。都立大関係の報告と並んで，西澤潤一学長候補者も執筆。XX-12, D-7

◎ 2004年3月9日（火）東京都立大学評議会による「３月８日の総長と大学管理本部長の会見に係る評議会見解」が発表される。朝日新聞3月9日に関連記事。「新大学批判者に『最後通告』東京都が都立大に文書送る」。意思確認書提出者は400名にのぼる（まだ100名足りない）。 L-13

◎ 2004年3月7日（日）毎日新聞の「時代の風」に川勝平太氏(教学準備委員会専門委員)の「首大」を称賛する記事が掲載される。 O-12

◎ 2004年3月5日（金）都知事の定例記者会見。「都立大のどこが問題なのですか？」という問いに対して知事は「すべてでだ。」と答弁。こういう乱暴な一般化が政治家の公の発言としてまかり通っていいのか？

◎ 2004年2月28日（土）15:30～19:06　日比谷公会堂にて 「都立の大学「改革」～都民による都民のための大学をめざして～」 開催される。参加者(1800～2000人)，１６６万円のカンパが集まる。「都民の会」によるシンポジウムの報告，組合からの報告(pdfファイル)，「都民の会」による当日の集会参加者から集めた感想， Q-2。

◎ 2004年2月27日（金）午後3時45分～4時頃、衆議院文部科学委員会で共産党の石井郁子議員が都立の大学改革で文部科学大臣に質問。 http://www.shugiintv.go.jp/top_frame.cfm(Media Player あるいは RealPlayerが必要)。意思確認書を文科省は求めていないことを明言。ただし，「東京都は教学準備委員会を設け，大学管理本部と大学側で十分話し合いが行われていると聞いている」とする河村文部科学大臣の答弁には失望。「都民の会」がこの時の質疑の模様を文書化して公開。 O-11

◎ 2004年2月19日の都議会文教委員会で，「開かれた大学改革を求める会」請願１件は保留，陳情２件は不採択，「都立の大学を考える都民の会」の陳情１件も不採択。「開かれた大学改革を求める会」の声明。記者会見：　日時：２月２６日（木）午後３時　場所：都庁記者クラブ（第一庁舎６Ｆ）記者会見配布文書(2/26)。「都立の大学を考える都民の会」結果報告。「都立の大学を考える都民の会」が2004年2月19日の文教委員会の記録を公表。M-17

◎ (2004年2月19日朝のNHKニュース)管理本部発表の数字として「４大学全体で意思確認書の提出が５６％」との報道。都立大では６１％が未提出。新首都圏ネット(共同通信報道)(外部リンク)。４大学全教員５１８人中２８２人しか「意思確認書」を提出せず（同日，読売新聞と東京新聞）。 L-9, L-10， L-11, 2月24日付で理事長予定者，学長予定者，管理本部連名の文書が全教員に配布され，意思確認書提出を迫る。新たな提出期限は2月27日。L-123月1日付で再度理事長予定者，学長予定者，管理本部連名の文書が全教員に配布される。今度の締め切りは3月6日。3月2日都議会で石原知事は，「来年4月には断固として開学する」と強硬姿勢。（読売新聞3/3朝刊，東京版)

◎ 「意思確認書」送付。回答期限は2月16日 L-4, L-5,L-6, L-7,L-8, 弁護士　尾林氏見解(2/11) 管理本部の弁明(1)(外部リンク) これが意思確認書(pdfファイル)(外部リンク) 助手に送付された文書(pdfファイル)(外部リンク)

◎ 都立４大学教員声明の賛同者は，最終的に(2/3締切)４大学合計で７９７人中４５１名（５７％），都立大５８９人中３８１名(６５％)。

◎ 東京都は新大学の学長に，西澤潤一氏を招くことを決定。（2004年2月13日，知事定例記者会見)

◎ 新大学の名前は，「首都大学東京」 (2004年2月6日知事定例記者会見) A-2

◎ 河合塾案をもとにした管理本部案(2004年2月4日管理本部発表)

◎ 都立大学・短期大学組合による2月3日教学準備委員会批判文書(pdf)

◎ 都立大学評議会の見解と要請(2月5日公開)(pdfファイル)

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